【プレビュー】今季3度目の”信州ダービー”、勝者となるのはリベンジ期す松本か、3連勝を狙う長野か。首位・愛媛と最下位・北九州が激突 ｜ Jリーグ

前節を終えて昇格争いは、首位の愛媛FCが3試合勝ちなしと足踏みが続く間に、2位鹿児島ユナイテッドFCが3連勝、3位カターレ富山が連勝を飾り、4位FC今治も前々節の敗戦を払しょくする白星と着実に勝ち点3を獲得している。

一方でその下に控える5位FC大阪から11位アスルクラロ沼津までは勝ち点「2」差と大接戦だが、ここから3試合でどれだけ勝ち点を積み重ね、ペースを上げていけるか。その結果次第で、昇格争いに生き残れるかどうかの重要な時期を迎えている。

そういった中で迎える今節は、日曜日に行われる9位の松本山雅FCと15位のAC長野パルセイロによる”信州ダービー”に注目が集まる。

Jリーグで初めてダービーが行われた昨季は、松本が1勝1分けと宿敵に対して無敗をキープしたが、今季は天皇杯の長野県予選決勝でのダービー初白星を機に、リーグ戦の方でも2-1で勝利し、ダービー連勝をマーク。今季3度目の”信州ダービー”では、松本がリベンジを果たすか、長野が再現するか。お互いのプライドとプライドがぶつかるダービーになる。

松本は、前節まで4戦負けなし（3勝1分け）と好調を維持していたが、前節はいわてグルージャ盛岡に1-4で大敗。松本が主導権を握ってゲームを進め、シュート数でも相手を上回っていたものの、確実にチャンスを仕留められ、リードを広げられてしまった印象も否めない。ただJ3得点ランキングのトップに立つFW小松蓮が2試合連続ゴールと調子を上げているのは好材料だ。前回のダービーで唯一のゴールを決めているエースストライカーにはダービー勝利に導く活躍が求められる。

対する現在15位の長野だが、松本との勝ち点差はわずか「5」。このダービーを制すれば、1試合で手の届くところまでライバルチームとの差を詰められるだけにこちらも必勝を期してこの一戦に挑むだろう。直近2試合は、勝ち切れない試合が続いているが、負けなしの3試合はいずれも先制点を奪えているのはポジティブな点だ。あとはこのリードをいかに逃げ切れるか。90分間を通したゲーム運びが一つポイントになるだろう。注目は、下部組織出身で、生粋のパルセイロ育ちでもあるMF山中麗央だ。ここ4試合連続先発が続いており、第28節・富山戦ではシーズン初得点を含むハットトリックの大活躍。このダービーの歴史に名を刻む活躍を見せられるか注目だ。

また同じく日曜日には、首位の愛媛と最下位に沈むギラヴァンツ北九州の一戦も行われる。

一時は独走態勢に入り始めていた愛媛だが、ここ3試合勝ちなしと苦しい時期を迎えている。鹿児島、富山と上位対決に敗れ、シーズン初の連敗を喫して迎えた前節は、MF石浦大雅のシーズン3得点目で追いついて連敗を止めたが、シュート数では上回りながらも勝ち切ることができなかった。それだけに不穏な流れを勝利という形で払しょくしたいところだ。注目はMF茂木駿佑だ。ここまでリーグトップの9アシストをマークし、数々のゴールを演出してきたサイドアタッカーにはチームを勝利に導く活躍が期待される。

一方でシーズン通して苦しい時期を歩んできている北九州は、9月に監督交代を決断し、小林伸二監督の初陣こそ白星を飾ったが、その後は4試合勝ちなしとカンフル剤も功を奏していない。降格圏に沈んでいる現状、19位のSC相模原とは勝ち点「8」差。残り試合数=逆転可能勝ち点という定説を踏まえれば、かなり厳しい状況に追い込まれ始めている。だが、このタイミングで勢いに乗り切れていない首位を叩ければ、巻き返しへの希望も切り開くことができる。前節も上位の富山に対し、シュート数では上回り、ゴールまであと一歩のところまできているだけに、そこを決め切るストライカーたちの奮起を期待したいところだ。

その他、土曜日には、3連勝で調子を上げている岩手と3戦負けなしのFC琉球の一戦など2試合が行われ、日曜日には”信州ダービー”など8試合が行われる予定となっている。

J3リーグ第31節 対戦カード

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