今夏の移籍市場でバレンシアからミランに加入したムサー。ダイナミズムやフィジカルを武器に、ステファノ・ピオリのチームに貢献している。また、中盤においては稀な適応力も示し、今シーズンの序盤戦は、インサイドハーフのほか、サイドやアンカーの位置で起用されている。
そんな20歳の若き逸材が、『ダゾーン・イタリア』の「1vs1」に出演。現地時間8月26日のトリノ戦(ミランが4-1で勝利)における本拠地でのデビューを振り返った。
「もちろんサンシーロでのデビューは、最高に素晴らしかった。それまでサンシーロへ行ったことがなかったので、非常に気に入ったよ。特に、試合を通してクルヴァのサポーターがチャントを歌っていたところなどね。時には主審の笛も聞こえないほどだった」
しかしそのサンシーロにおいて、屈辱の大敗も味わった。9月16日のミラノダービーでライバルのインテルに1-5と敗れた。
「これほどの敗戦の後の反応は2つしかない。泣くか、反発するかのどちらかだ。僕らは反発心を示すことを決意し、ピッチで証明した。この調子で続けていきたい。あの時、ロッカールーム内では、みんな怒りを感じていた。ダービーであんな形で負けたくはない。つらい一撃だったが、僕らはそれをモチベーションに変えたんだ」
元ミランMFケシエは模範
そんなミランの今シーズンの目標は、スクデットの奪還だ。ムサーも「もちろん、スクデットは僕らの目標だ。スクデットを獲得することができたら最高だよ」と明かす。また20歳MFは、2021-22シーズンのセリエA制覇に大きく貢献したMFフランク・ケシエのような選手へ成長することを目指している。
「ケシエがミランでプレーする様子は見ていたよ。彼はイタリアで非常によいパフォーマンスをしていた。チームが前線へ上がるのをサポートし、重要な働きをしていた。彼は僕の模範であり、僕もケシエがミランで見せたパフォーマンスに匹敵するものを見せたいと思っている。彼がここミランでやってきたことは、MFにとってよい模範になるものだ」
ムサーは、お気に入りのポジションがインサイドハーフであることを明かしつつ、自身がポリバレントな特徴を持つに至った背景を語った。
「インサイドハーフが僕の一番好きで楽しめるポジションだ。だが、僕はキャリアにおいて、いろんなポジションでプレーしてきた。チーム内で負傷者が出た時など、監督は僕のことを信じてくれて、他のポジションで起用されていたんだ。おかげでほとんどのポジションでプレーできるんだ」
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米国代表の同僚たち
さらにミランの20歳は、指揮官のピオリや、米国代表でも同僚のクリスティアン・プリシッチとの逸話を明かした。
「監督はシステムやインサイドハーフのポジションを理解するのを助けてくれた。練習の後で話しかけてくれて、毎日のように細部においてサポートしてくれる。きっと成長できるはずだ」
「もちろん、以前から知っているクリスティアンとここで一緒にいられるのは素晴らしいことだよ。新天地で誰か知っている人がいるのはよいことだ。それに代表戦だけでなく、ここで毎週、偉大なクラブを相手にプレーする姿を見られるのもうれしい。彼は華麗なパフォーマンスを見せているよ」
「米国代表はみんな仲が良いので、クリスティアンや他の選手たちとの間で『ビッグクラブで一緒にプレーできたら素晴らしいだろうね』と話したことがあった。それからクリスティアンがミランへやって来て、それから僕の移籍話も報じられて、彼には僕の状況を伝えていた。最終的に僕の加入を喜んでくれたよ」
首位ミランは日本時間23日、今シーズンのスクデット争いのライバルとなる3位ユヴェントスとのビッグマッチを迎える。ムサーは、米国代表で同僚のウェストン・マッケニーやティム・ウェアーとの対戦を心待ちにしている。
「すべての試合が難しいが、特にこうしたチームが対戦相手となると、当然のことだが有名な選手がいてレベルが高いのが感じられる。また、こうした試合では、みんなが多くを期待しているように思う。それからユヴェントスには、ウェストンとティムがいる。2人と対戦して彼らを負かすことができたら素晴らしいだろうね(笑)」
(C)Getty images
放送・配信予定
- ミラン vs ユヴェントス
- 配信:DAZN
- キックオフ:2023年10月23日(月)日本時間3:45
- 解説:細江克弥 実況:北川義隆
- 会場:サンシーロ
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