22日、各地でJ2、J3が開催された。
9試合が行われたJ2では、町田ゼルビアがクラブ史上初のJ1昇格を決めた。ロアッソ熊本のホームに乗り込んだゲームは、立ち上がりこそ熊本に押し込まれピンチを迎える場面もあったが、GK福井光輝のセーブでしのぐと、前半終了間際に先制する。宇野禅斗が強烈なミドルシュートを叩き込み、大きな1点を奪った。
後半はその勢いを早い時間帯で追加点につなげていく。52分に背番号10の髙橋大悟がゴールネットを揺らすと、61分には下田北斗が2試合連続ゴールを決めダメ押しの3点目。守っても高い集中力を生かした堅い守備で無失点を貫きタイムアップの瞬間を迎えると、歓喜を爆発させ、残り3試合を残してのJ1昇格を決定させた。
その他の試合も白熱の展開が待っていた。もう1つの自動昇格枠を争う4位・東京ヴェルディはホームで好調・ジェフユナイテッド千葉と対戦した。前半から主導権を握り攻め立てた東京Vであったが、千葉の効率的な攻撃から先に2点を献上。ドゥドゥに前半で2得点を許してしまった。
しかし後半に入って怒涛の反撃を見せる。GKマテウスがPKを止め、流れを引き寄せると、ゲーム終盤に一気に畳みかける。79分に途中出場の長谷川竜也がヘディングで1点を返し、90分には染野唯月のゴールで同点。さらにアディショナルタイムの90＋2分に中原輝が右サイドから左足で入れたクロスがそのままゴールに吸い込まれ、劇的な逆転勝ちを収めた。
同じく自動昇格を争う3位・ジュビロ磐田はアウェイで徳島ヴォルティスと対戦。前半13分までに2得点を先行する盤石の戦いぶりで試合のすう勢を決めると、後半も開始2分にゴールを決め、危なげなく3ポイントを積み上げた。
残留争いでも劇的な試合が続いた。残留圏ギリギリに位置するレノファ山口はホームでファジアーノ岡山相手に先制に成功するが、後半に入り2点を奪われ逆転される。それでも、諦めずに戦う姿勢が最後に実。後半アディショナルタイム90＋7分、ゴール前中央のFKを池上丈二が直接決め、土壇場で勝点1をもぎ取った。
山口と勝点で並ぶ栃木SCも長い時間ビハインドを追う展開となってしまったが、85分に大島康樹が同点ゴールを決め、勝点1を積み上げた。
それ以上のものすごいゲームを見せてくれたのが、この2チームを猛追する21位の大宮アルディージャであった。ここにきて3連勝と上り調子で藤枝MYFCのホームに乗り込んだが、前後半に1点ずつ失い2点のビハインドを許してしまう。しかし、そこから猛反撃に出る。68分に中野誠也が1点を返したのを合図に89分と90＋6分にDFの袴田裕太郎がヘディングシュートを決め、大逆転に成功。連勝を4に伸ばし、残留圏内と4ポイント差まで肉薄した。
8試合が開催されたJ3は、上位陣が順当に勝利を重ねた。2位の鹿児島ユナイテッドはホームでいわてグルージャ盛岡を3-0で一蹴すれば、3位のカターレ富山はアウェイでガイナーレ鳥取に逆転勝ち。お互いに譲らぬ思いを結果で証明した。
その他の試合ではFC大阪やアスルクラロ沼津、奈良クラブも勝利を挙げ、混戦模様の中、J2昇格に可能性をつなぐ勝点3を手にした。
■10月22日開催 結果
・J2第39節
山口 2-2 岡山
熊本 0-3 町田
秋田 0-1 仙台
水戸 1-2 群馬
栃木 1-1 大分
東京V 3-2 千葉
金沢 0-1 山形
藤枝 2-3 大宮
徳島 0-3 磐田
・J3第32節
福島 1-3 八戸
YS横浜 1-0 宮崎
長野 0-2 FC大阪
鳥取 1-2 富山
沼津 3-1 松本
讃岐 1-0 北九州
鹿児島 3-0 岩手
岐阜 1-3 奈良
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