29日、各地でJ1、J2、J3が行われた。
唯一のJ1試合となったのが、柏レイソルと川崎フロンターレの試合だ。残留のために勝ち点が欲しい柏と、少しでも順位を上げたい川崎Fの試合は互いに序盤からチャンスを作る展開となった。
試合が動いたのは40分だ。柏は自陣で高嶺朋樹がカットしたところから攻撃が始まると、マテウス・サヴィオのロングスルーパスに山田雄士が抜け出してシュート。これがゴール左へと吸い込まれ、柏が先制点の奪取に成功し、前半をリードして折り返した。
後半、川崎Fが攻撃の厚みを増していた中、アクシデントが起こる。54分、途中出場したばかりの遠野大弥が細谷真大に対して厳しいタックルでボール奪取を狙うと、VAR判定の結果、レッドカードが提示されることに。これで川崎Fは数的不利な状況で戦うことを余儀なくされた。
しかし、70分に意地を見せる。右サイドに展開したところから山根視来が低いクロスを供給すると、最後はペナルティーエリア内に走り込んだ橘田健人が合わせて値千金の同点弾を奪取。終盤は互いにチャンスを作りながらもゴールネットは揺らせず、互いに勝ち点1を分け合う形となった。柏は勝利こそ欲しかったが、貴重な勝ち点1で最下位の横浜FCとの差を「4」に広げている。
J2は6試合が開催。試合前日に2位の清水エスパルスが敗れたため、初のJ2優勝が決まったFC町田ゼルビアは、ホームで降格が決まったツエーゲン金沢との一戦に臨んだ。
試合は開始直後に動く。3分、鈴木準弥からのクロスを相手DFがクリアミスすると、そのボールを見逃さなかった平河悠が左足のダイレクトシュートで流し込み、多くの観客を集めたホームのm値が先制に成功する。この得点を機に町田はさらに攻勢をかけ、何度もゴールに近づいていった。
後半は町田が主導権を握ったが、なかなかゴール前での精度を欠き、追加点を奪うことができない。ただ、守備では金沢の攻撃を最後までシャットアウト。そのまま逃げ切った町田は、金沢に競り勝ち、優勝に花を添える勝利を手にした。
その他の試合では、残留に向けて負けられない大宮アルディージャが敵地でヴァンフォーレ甲府と対戦。連勝中の勢いそのままに勝利といきたかったが、ゲーム終盤に2失点を喫してしまい苦しい状況に追い込まれてしまった。一方、甲府はこの勝利でJ1昇格プレーオフ圏内である6位に浮上している。
7試合が開催されたJ3では、2位の鹿児島ユナイテッドFCが敵地で福島ユナイテッドFCに勝利。3位のカターレ富山が引き分けたため、両者の勝ち点差が「4」に広がった。また、Y.S.C.C.横浜は最下位のギラヴァンツ北九州に勝利して4連勝で9位に浮上している。
■10月29日開催 結果
・J1第31節：
柏 1-1 川崎F
・J2第40節：
大分 2-1 秋田
山形 2-1 群馬
大宮 0-2 甲府
千葉 1-0 いわき
町田 1-0 金沢
岡山 1-1 栃木
・J3第33節：
福島 0-1 鹿児島
今治 0-1 岩手
宮崎 0-2 琉球
八戸 2-2 讃岐
長野 3-0 沼津
富山 1-1 岐阜
北九州 0-2 YS横浜
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