ヴィッセル神戸は残り3試合のタイミングで首位をキープし、悲願のJ1制覇が近づいている。ただ昨季は、開幕から7試合勝ちなしと出遅れ、3度の監督交代を繰り返し、何とかJ1残留という不本意なシーズンを過ごした。だが、今季は開幕からスタートダッシュに成功し、シーズンを通じて常に上位をキープ。J1の中でも最も安定した戦いぶりを見せてきたチームと言っていい。
そんな神戸に加入して、今季で5シーズン目を迎えたDF酒井高徳が番組内のインタビューで神戸の強さの秘訣を語った。
「自信や迷いがなくなったことが去年と今年で一番大きいことだと思う。昨シーズンの終盤に球際や戦う部分でチームとして一丸になれた時にチームの力が発揮できたことが自信になっていた。それをキャンプから準備してきて、開幕から出せたことが(好調を続けられた)1番の要因だと思うし、今シーズンはそういう集団でいつづけられていると思います」。
第31節終了時点で神戸は、リーグの得点数が「55」でリーグ2位、失点数が「27」でリーグ内で2番目に少ない。最も攻守のバランスが取れているチームと言える。だが、今季は攻守のバランスを優先し、守備を固めるサッカーを志してきたわけではない。酒井は神戸の強みをこう語る。
「サッカーをやっている人たちからすれば、綺麗にボールをつないで、ドリブルで相手をかわして、良いシュートを決めてというのがサッカーの理想だと思いますけど、そのチームに合ったスタイルが正解なわけで、世界的に見てもハードワークだったり、フィジカルがすごく強調されて、それが無ければというところまで来ていると思うし、そういう意味で現代サッカーをやっていると思うし、ゴールに直結する攻撃と守備ができていることが神戸の1番の強みだと思う」
ただ攻守に繋がりのある神戸のスタイルを体現する上でチーム全員のハードワークは欠かせない。だが、酒井はハードワークの先にある恩恵を得られることを楽しさに変えている。
「ハードワークと言うと、みんなはただ走っているだけとか、ただ戦っているだけと思うかもしれないが、ハードワークの先にあるゴールや無失点というのが楽しい。それが結果になって試合が終わった時にみんなの笑顔や戦い切ったところにはすごく美しいものがある。そのみんなの笑顔が僕の1番の楽しみになっているので、残り3試合も同じように続けていきたい」。
神戸は今週末、敵地の『埼玉スタジアム2002』で逆転での優勝を狙う3位浦和レッズとの直接対決に臨む。酒井は先週末に行われたアビスパ福岡とのルヴァンカップ決勝を観た上で、勝利へのイメージをこう膨らませている。
「浦和は試合巧者なイメージがすごくありますが、個人的にルヴァンを見ていて、立ち上がりはあえて試合をゆっくりとやっているように感じて、そこの隙を突かれてしまったというのが決勝では出てしまったのかなと感じた。なので自分たちがこれまでやってきたことを前半から出せれば、立ち上がりにチャンスは出てくると思っている」。
2位・横浜F・マリノスとは勝ち点「2」差だが、首位の神戸だけが自力で優勝を決められる権利がある。その悲願に向かうラスト3試合への決意をこう語る。
「みんなが辛い時に自分が走ったり、戦うことで引っ張って、それにみんなが少しでも感化されて、自分も頑張らなきゃとか、踏ん張らなきゃという思いが繋がって、それが今季は結果になることが多かったので、その姿を自分も見せたいと思うし、その結果として自分たちが掲げてきた目標にたどり着いた時に『良かったです』というコメントをしたいと思っています」。
悲願のリーグ制覇に向かって、酒井は足を止めず、ピッチを走り続ける。
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