10月度の『明治安田生命Jリーグ KONAMI月間MVP』、明治安田生命J3リーグの受賞者は10月の全5試合に先発し4ゴールを奪取した鹿児島ユナイテッドFCのFW米澤令衣が選ばれた。昨季終盤に負った大ケガから今夏に復帰し、目に見える結果を出している27歳のアタッカーが、J2昇格への思いについて語った(取材日:11月9日)。
「プレッシャーもありますけど、まずはサッカーを楽しむ」
(C)J.LEAGUE
――10月のKONAMI月間MVPの受賞、おめでとうございます!
ありがとうございます。チームミーティングの前に発表があってちょっと驚きましたけど、素直に嬉しかったですね。
――10月に残した結果を見れば納得だと思います。全5試合に先発し4ゴール。さらにゴールを決めた3試合すべてで勝利しています。この数字や結果をご自身ではどう振り返りますか?
シーズンも終盤戦になり、1試合、1試合目の前の試合を大事にしようと掲げていて、10月は試合に出させてもらい、勝利に貢献できたと思っています。月間MVPを狙ってプレーしていた訳ではないですけど、目の前の試合を1試合1試合しっかりと戦った結果が、この賞につながったと思っています。
――昨季終盤に負った左膝前十字靭帯損傷の大ケガから今季の夏に復帰されて14試合で7ゴール。かなりすごい数字だと思います。
大ケガをしてからピッチに戻るまでの間にたくさんの方がサポートしてくれましたし、リハビリ中も「応援しているよ!」と言ってもらえました。その人たちに恩返しではないけど、『またピッチに戻って活躍している姿を見せたい』と思えました。チームに対しても半年間プレーできなかったことを取り返すような気持ちをもちながらプレーしています。
――昨季終盤、チームは昇格争いをしている中での長期離脱はかなりの悔しさがあったと思います。離脱から復帰までの時間はどんな経験になりましたか?
昇格争いをしているチームを外から見る形になってしまったのはすごく悔しかったです。チームも昇格を逃してしまい、もどかしさもありました。今季に入ってからは“まずしっかりとピッチに戻る”ことを目標にリハビリを進めてきて、今季も昇格争いをしている状況で戻ってこられたので、昨季外から味わった悔しさを今季はピッチの上に立って晴らしたいと思っています。
――では、復帰後の成績には、悔しさやもどかしさが原動力になっている部分もありますか?
本当にいろいろな気持ちがあります。もちろん一番は勝ちたい、チームを勝たせたい気持ちですが、ケガをしていろいろな気持ちが入っているとは自分でも感じています。
――「いろいろな気持ち」を教えてもらえますか?
まずは、昨季昇格を逃した悔しさですし、あとはリハビリ中にサポートしてくれた人たちや「スタジアムで待っているよ」とメッセージをくれたファン・サポーターへの感謝ですね。そういう人たちに恩返しするためにも、チームとしての目標は達成したいです。
――ケガをしてしまったことは悔しかったと思いますが、切り替えてからは前向きにリハビリに取り組めていたんでしょうか?
そうですね。ケガしたことは変わらないですし、またピッチに戻って活躍することだけを考えてリハビリをしていました。もちろんしんどい時期もありましたけど、“しっかりピッチに戻る”という目標に向けて前向きに頑張れていました。
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――夏場に戦列に戻ってきたタイミングは、チームが少し苦しい状況だったのが、米澤選手の復帰と同時にチーム状態が上向いた印象です。
確かに夏場は苦しい時期もあり、監督が交代し、本当に後のない状況でした。そこでチーム全体として目の前の試合をしっかり勝っていかないといけないとあらためて共有しました。そのタイミングでたまたま復帰できたと思っています。
――実際、残り試合も少なくなりJ2昇格が手の届く位置まできています。
目の前の試合をしっかり勝っていくことが大事だと思います。先のことを考えても仕方ないので目の前の試合を1試合、1試合大事に戦っていくだけだと思います。個人としては、昨季はこういう状況でプレーできなかったので、いまは昇格争いというなかなか経験できるシチュエーションではない中でのプレーをワクワクしながら、日々、過ごしています。
――このシチュエーションを楽しめているということですか?
もちろんプレッシャーもありますけど、まずはサッカーを楽しむというのは、リハビリ中もそうでしたけど、自分の中では常に意識していることです。その気持ちは忘れずにやっていきたいですね。
――あと1歩で昇格を逃した昨季の反省を生かすとすればどんなことでしょうか?
メンバーも環境も順位も昨季とは違うので反省というよりも、さっきも言ったように目の前の試合を勝ちにいくことが一番大事だと思います。
――ご自身としては、J2への思いはいかがでしょうか?
僕が鹿児島に来たシーズン(2019年)にJ2からJ3に降格してしまったので、もう一度、鹿児島をJ2に上げたい気持ちは毎年もちながらやっています。今季こそは、何としてでもJ2に昇格したい気持ちは強くもっています。
――どんな役割を担い、どんなプレーを見せていきたいですか?
ゴールに直結するプレーが自分の持ち味であるので、そういうプレーでしっかりと勝利に貢献していきたいと思います。
――最後にファン・サポーターへのメッセージをお願いします。
残り試合も少なくなってきましたけど、自分たちはJ2昇格を目標に戦っているので、一緒に戦っていただき、その目標を達成したいと思います。
文・インタビュー 須賀大輔
1991年生まれ、埼玉県出身。学生時代にサッカー専門新聞『ELGOLAZO』でアルバイトとして経験を積み、2016年からフリーライターとして活動。ELGOLAZOでは柏レイソルと横浜FCの担当記者を経て、現在はFC東京と大宮アルディージャの担当記者を務めている。
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