日本代表は、2026年に行われる北中米・カリブW杯アジア2次予選がスタートし、上田綺世のハットトリックの活躍を含む5ゴールでミャンマーに快勝。派手なゴールショーで2次予選を最高のスタートを切った。
そんな日本は、来年の1月には4大会ぶりの王座奪還を目指す『AFCアジアカップカタール2023』を控えている。本番組では、日本が前回アジア王者に輝いた2011年大会をプレイバック。日本代表の司令塔としてチームを牽引したジュビロ磐田のMF遠藤保仁がこの大会を振り返った。
当時日本代表を指揮していたアルベルト・ザッケローニ監督の下で、本田圭佑や香川真司、長友佑都ら海外で活躍する20代の選手たちが中心となる日本代表の中で、最年長選手としてボランチで出場していたのが遠藤だった。
そんな2011年大会は、グループステージ初戦を引き分け、第2戦目ではGK川島永嗣が退場し、数的不利を強いられ、苦しい船出となった。だが、グループステージを2勝1分けの首位で勝ち上がると、決勝トーナメントではベスト8でカタールを下し、準決勝では韓国をPK戦の末に撃破。そしてオーストラリアとの決勝まで勝ち進んだ。
そして決勝戦は、スコアレスという手に汗握る展開が続いて、90分間では決着がつかずに延長戦に突入。そして109分、左サイドで遠藤のパスを受けた長友が上げたクロスを途中出場のFW李忠成が値千金の左足ボレーを沈め、04年以来のアジア王者という歓喜のクライマックスが待っていた。
その中で決勝戦のあるワンシーンに話題が移った。1点リードした試合終盤、岡崎慎司のハンドによってボックス近くでオーストラリアにFKが与えられた。直接ゴールを狙ったキックは、日本の壁に直撃したが、そのこぼれ球を拾った選手がボックス内にいた味方へと渡す。ただこの時に最も近くにいた遠藤が決死のスライディングで相手のクロスを体に当ててブロックし、日本のピンチを救ったという場面があった。
このワンプレーの真相が遠藤の口から語られた。本来、スライディングは地面に滑る形で足を出すのが普通だが、この時は自らジャンプし、足を高く上げる飛び蹴りのようなスライディングで相手のパスコースに入った。遠藤は「これには理由があって…」と話すと、続けてこう真相を語った。
「下のボールは大丈夫だと思っていた。上にボールを上げられる方がオーストラリアは身長が高いので、わざと高くジャンプして、一応ボールが当たりましたけど、そういうクロスだけを上げさせないようにという意味合いで、あのようなスライディングになった。そこまで見ている人がいないとは思いますけど・・・。篤人も感じていなかったと思います」。
同じピッチに立っていた内田氏は、「ヤットさんが言うと、嘘なのか、本当なのか分からなくない?」とゲストの今野に投げかけると、今野も「嘘かも…(笑)」と冗談交じりに返答したが、今野は「最後の最後だからとにかく体を投げ出したのかなという風に感じていたんですけど、まさかそこまで冷静に考えているとは思わなかった」とその真相を知らなかったようだ。
決勝という舞台で、さらに試合終盤という緊迫した状況の中でも瞬時の判断で、相手のクロスを防いだ遠藤の頭の中には至高のアイデアが詰まっていた。
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