新天地ラツィオで出場機会の確保に苦戦する鎌田大地。日本代表MFは、日本時間3日に行われたセリエA第14節ラツィオ対カリアリ戦において、フィジカルトラブルにより交代を要求したスペイン人MFルイス・アルベルトに代わって、56分から途中出場し、試合終了までプレーした。
1人少ない格下に対し、1-0で薄氷の勝利を挙げたラツィオ。『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣の元イタリア代表エマヌエレ・ジャッケリーニ氏は「勝つことが重要であり、最大限の結果を得た」と一定の評価を下したが、イタリア紙などからは試合内容に批判の声も寄せられた。
鎌田についても、『Mediaset』が及第点の「6」の評価を下した一方、『Gazzetta dello Sport』などのイタリア紙は厳しい見解を示した。
新加入組の中で序列を落とした鎌田
そんな中、『Corriere dello Sport』は4日、「岐路に立つカマダに自らを取り戻すためのチャンスが再び」との見出しをつけ、マウリツィオ・サッリ指揮下で適応に苦しむ日本代表MFにスポットライトを当てた。
鎌田と同じく今夏、ラツィオに加入した「(マテオ)ゲンドゥージが“海賊”のポジションを確保し、(ニコロ)ロヴェッラは中盤に胡椒をもたらし」、当初、出遅れていたグスタウ・イサクセンもサレルニターナ戦やカリアリ戦でチームに「溶け込み、ヴェールを脱ぎ始め」た。さらに「(タティ)カステジャーノスはチーロ(インモービレ)とのスタメン争いを演じている」。
だが「今年8月、新加入の選手たちの中で先頭に立っていたのはカマダだった」と指摘。その彼が「現在、チームの最後方にいる」と綴り、日本代表MFがラツィオの中で大きく序列を落としている状況を伝えた。
カリアリ戦では「ルイス・アルベルトの代役(左インサイドハーフ)として途中出場し、ペドロの代役(左ウィング)として試合を終えた」鎌田。まもなく訪れる日本時間6日のコッパ・イタリアのジェノア戦では「イル・マーゴ(魔術師の意味でルイス・アルベルトのこと)の離脱により、カタパルト(投石器)でピッチに投げ込まれる」見込みとなっている。
イタリア紙は「ジェノア戦は彼の番だ」と指摘。「スタメンのチャンスを生かし、自らを取り戻してローマへやって来た意味を見つけ出せるよう努めることになるだろう」と綴った。
(C)Getty images
ウィング起用に翻弄されたが…
「(スタディオ・ディエゴ・アルマンド)マラドーナでゴールを挙げ、ナポリでみんなを釘付けにした」鎌田。「その後は(ゴールが)繰り返されていない」ものの、「サッリは、彼を最初は右IHで、次は左IHで起用していて、彼をIHとして考え続けている」はずである。
しかしチームの台所事情もあり、最近はトリデンテの一角でも起用されており、「翻弄されたことで、さらに困惑は際立ち、悲しみは不信へと傾かせた」とも分析。「サッリは言葉で彼を励まそうと努めたが、ピッチでは逆効果だった」などと直近の動向を振り返った。
「熱狂とともにスタートし」、第3節のナポリ戦でセリエA初ゴールをマークし、第4節のユヴェントス戦でアシストを記録した日本代表MF。だが「時間とともに、士気はどんどん下がっていったように見える」とイタリア紙は指摘した。だが、「ルイス・アルベルトの代役を務めることになるジェノア戦で、ラツィオでの将来を確保しなければならない」と綴り、鎌田の奮起に期待を寄せている。
「カマダは明日(現地時間5日)、新たなチャンスを得ることになるが、これまでのような消極的なプレーをするべきではない。みんなが彼からのシグナルを期待している。気合の入った大胆なプレーを見せ、ゴールを挙げることを期待している」
放送・配信予定
- ラツィオ vs ジェノア(コッパ・イタリア ラウンド16)
- 配信:DAZN
- キックオフ:2023年12月6日(水)日本時間5:00
- 実況:北川義隆
- 会場:スタディオ・オリンピコ
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