セリエA前節のカリアリ戦では、左インサイドハーフのルイス・アルベルトの負傷により、56分から途中出場した鎌田。中2日で迎えたコッパ・イタリア(イタリア杯)ラウンド16のジェノア戦においても、背番号10番の代役として先発すると、マテオ・ゲンドゥージやニコロ・ロヴェッラと中盤を構成し、80分までプレーした。
“イル・マーゴ(魔術師)”ことルイス・アルベルトの次戦ヴェローナ戦での復帰の可能性も囁かれる中、先月25日のサレルニターナ戦以来、公式戦3試合ぶりにスタメンに名を連ねた日本代表MF。試合前には「ジェノア戦は彼の番だ。みんなが彼のシグナルを、彼のゴールを期待している」などとイタリア紙からエールが寄せられた。
だが、ラツィオが1-0と勝利してベスト8進出を決めた試合の主役となったのは、ライバルのゲンドゥージだった。
『Corriere dello Sport』は、開始5分で移籍後初ゴールとなる決勝点を挙げる活躍を見せたフランス人MFにチーム内最高評価となる「7.5」をつけ、「絶対的なリーダー。攻守両面で決定的だった」などと称賛。さらに特集記事も組み、「(新約聖書の『マタイによる福音書』にかけて)マテオによるラツィオ…このゲンドゥージがいれば飛べるはず」などと綴っている。
一方、試合前の期待に反して低調なパフォーマンスに終わった鎌田には「4.5」とチーム内最低評価を下し、寸評においても、元フランクフルトMFの本来の能力を認めつつ、厳しい見解を示している。
「理論上、最高のクオリティを持つ男は彼であるはずだ。だが実践では、簡単な宿題をこなすことにとどまり、まるで腰掛けであるかような印象を受けた。与えられたチャンスをまったく生かせていなかった」
また、『Eurosport』イタリア版は、「支配したゲンドゥージ、送り返されたカマダ」と両IHを務めた2人を対比。フランス人MFに「7.5」と最高評価を与えて質と量を示したパフォーマンスを絶賛した一方、鎌田については「輝きがなかった」と指摘し、合格ラインにやや届かない「5.5」と採点した。
「日本人選手にとって異例の試合となった。率先した姿勢がなく、簡単なプレーしか見られなかった。彼の夜ではなかった」と綴った。なお、全国紙『la Repubblica』や大手メディアの『Mediaset』も同様に、鎌田のパフォーマンスに「5.5」の評価を下した。
サレルニターナ戦やカリアリ戦に続いて、不動の10番ルイス・アルベルトが不在のチャンスを生かしきれなかった鎌田。今週末にはセリエA第15節のヴェローナ戦、翌週にはUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)のアトレティコ・マドリード戦やインテルとのビッグマッチが控えるが、日本代表MFの挽回を期待したいところだ。
放送・配信予定
- ヴェローナ vs ラツィオ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2023年12月9日(土)日本時間23:00
- 解説:細江克弥 実況:北川義隆
- 会場:スタディオ・マルカントニオ・ベンテゴーディ
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