今季のJ2リーグは、様々なドラマが生まれたシーズンだった。自動昇格争いでは、FC町田ゼルビアがJ2王者に輝き、クラブ初のJ1昇格を達成し、2位ジュビロ磐田も最終節で大逆転で自動昇格を掴み取った。J1昇格プレーオフでは、3位東京ヴェルディが後半アディショナルタイムでのPK弾によって16シーズンぶりのJ1復帰を決め、その一方で最終節で4位に転落した清水エスパルスがプレーオフの決勝で敗れ、最終節に続いて最後の最後で涙をのむ結末を迎えた。
最優秀選手賞(MVP)にはFWエリキ(町田)が選ばれた。第31節の清水戦で左膝の大怪我を負い、それ以降は出場できなかったが、リーグ戦30試合で18ゴールという驚異的な結果を残し、町田の優勝と昇格に大きく貢献した。本人は、MVPを受賞できた要因を「日々のトレーニングの中でスタッフ、選手が一丸となってハードワークした結果、この賞を受賞できた。みんなに感謝している」と仲間への感謝を口にした。
ベストイレブンには、MVPのエリキの他に、清水からGK権田修一、DF鈴木義宜、MF乾貴士と最多3名が選出。東京VからはDF宮原和也とMF森田晃樹、ジェフユナイテッド千葉からはMF田口泰士とFW小森飛絢とそれぞれ2名が選ばれた。その他、磐田からはDFリカルド・グラッサ、ロアッソ熊本からはMF平川怜、V・ファーレン長崎からはキャリアハイの26ゴールをマークし、J2得点王に輝いたFWフアンマ・デルガドが選出された。
最優秀ゴール賞には、7月月間ベストゴールにも選ばれていた第25節・大分トリニータ戦の63分に生まれた清水の乾のゴールが選ばれた。本人は「(ドリブルしながら)相手がどう来るのかを見ながら、味方がどこに走っているのか、どのタイミングで出せるのかを色々と考えながらドリブルしていて、結局パスを出すタイミングが無くなってしまったのと、相手がズルズルと下がってくれたので、最後は思い切って打ってみた」と自陣のハーフウェイライン辺りからドリブルで運び、ペナルティエリアの外から放たれた鮮やかなスーパーゴールを振り返った。
最優秀監督賞は、就任1年目で磐田を1年でのJ1復帰へ導いた横内昭展監督が受賞した。これまでサンフレッチェ広島や日本代表のコーチとして活躍してきたが、Jクラブの監督として初挑戦のシーズンだった。横内監督は、「もちろん不安はありましたけど、新しいことにチャレンジする楽しみの方が大きかった」と話し、最終節に逆転で昇格を掴んだことについては「最終節は他力でのJ1昇格しかなかったので、もちろん目の前の試合に勝つことプラス、勝った後もプレーオフ2試合を戦う心構えでいた」と語った。
フェアプレー賞はザスパクサツ群馬、ヴァンフォーレ甲府、ツエーゲン金沢の3クラブが受賞。フェアプレー個人賞は櫛引政敏(ザスパクサツ群馬)、マテウス(東京V)、権田修一(清水)、波多野豪(長崎)と全てGKから選ばれている。
各賞の受賞者は以下の通り。
■最優秀選手賞(MVP):
FWエリキ(FC町田ゼルビア)/初受賞
■J2ベストイレブン:
GK
権田修一(清水エスパルス)
DF
宮原和也(東京ヴェルディ)
鈴木義宜(清水エスパルス)
リカルド・グラッサ(ジュビロ磐田)
MF
田口泰士(ジェフユナイテッド千葉)
森田晃樹(東京ヴェルディ)
乾貴士(清水エスパルス)
平川怜(ロアッソ熊本)
FW
小森飛絢(ジェフユナイテッド千葉)
エリキ(FC町田ゼルビア)
フアンマ・デルガド(V・ファーレン長崎)
■得点王:
FWフアンマ・デルガド(V・ファーレン長崎)26得点
■最優秀ゴール賞:
MF乾貴士(清水エスパルス)
明治安田生命J2リーグ第25節 7月9日
大分トリニータvs清水エスパルス(63分)
■優勝監督賞:
黒田剛監督(FC町田ゼルビア)
■最優秀監督賞:
横内昭展監督(ジュビロ磐田)
■フェアプレー賞
ザスパクサツ群馬
ヴァンフォーレ甲府
ツエーゲン金沢
■フェアプレー個人賞:
GK櫛引政敏(ザスパクサツ群馬)
GKマテウス(東京ヴェルディ)
GK権田修一(清水エスパルス)
GK波多野豪(V・ファーレン長崎)
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