前節では、降格圏のヴェローナを相手に1-1と引き分け、10位へと後退したラツィオ。その後、ミッドウィークに行われたUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)のアトレティコ・マドリード戦(0-2で敗戦)では、左インサイドハーフで不動の10番ルイス・アルベルトが、自身やエースのチーロ・インモービレのパフォーマンスにいらだちを見せ、さらなる不穏な空気が流れた。
そんな中で迎えたスタディオ・オリンピコでの首位インテルとのビッグマッチ。マウリツィオ・サッリは、大方の予想に反してスペイン人MFをスタメンから外すことを決断。鎌田大地にセリエAでサレルニターナ戦以来となる先発の座を託した。ラツィオ指揮官は試合前、『DAZN(ダゾーン)イタリア』ピッチリポーターのフェデリカ・ジッレ記者に「なぜこの選択を?」と問われると、その理由を明かした。
「ほとんどの選手がベンチスタートを経験している。ルイスはこの1カ月半、フィジカルトラブルを抱えながらプレーしていた。最高のフィジカルコンディションとは言えないため、おそらく現時点では、試合のインテンシティが下がる頃に途中出場した方がチームに貢献できると考えた」
(C)Getty images
鎌田の現地での評価は?
こうして左IHで先発した鎌田は、レジスタのニコロ・ロヴェッラや右IHのマテオ・ゲンドゥージと共にラツィオの中盤を構成。左サイドでマッティア・ザッカーニらとの連携を見せ、シュートシーンなどの見せ場もあったがゴールやアシストを記録することはできず、ラツィオが1点を追う65分にルイス・アルベルトと代わってピッチを退いた。
ラツィオはその後、日本代表MFの交代直後に失点して0-2と敗れたが、イタリアメディア『Mediaset』がチームのパフォーマンスを採点。鎌田には、合格ラインにやや届かない「5.5」の評価を下した。イタリアメディアは、攻撃に関して一定の評価を与えた一方、ライバルのスペイン人MFには技術面で及ばなかったとの見方を示した。
「継続的にそして献身的に攻撃に参加した。だがテクニックは、ルイス・アルベルトとまったく同じとは言えず、かなりのミスもあった。相手の守備陣を脅かすことができないようなシュートが2回ほどあった」
なお、途中出場したルイス・アルベルトは及第点の「6」。もう1人の鎌田のライバルであり、右IHで出場したゲンドゥージには、GKイヴァン・プロヴェデルと並ぶチーム内最高評価の「6.5」が与えられた。一方、最低評価は、40分にインテルの先制点へつながるバックパスのミスを犯したアダム・マルシッチの「4」だった。
またイタリア紙『Corriere della Sera』は、鎌田について「サプライズの一手だったが、報われなかった。(プレーは)軽く、不正確だった」と指摘。『Il Giornale』は「立ち上がりは良く、かなり動いていたが、クロスの精度が低かった。1-1となり得る良いボールが巡って来たが、シュートはかなりひどいものだった」と綴り、いずれも精度に関する厳しい見解を示して「5」と採点した。このほか大手メディアの『Sky Sport』も「5」となった。
放送・配信予定
- ラツィオ vs インテル
- 録画配信:DAZN 12/18(月) 22:45~
- キックオフ:2023年12月18日(月)日本時間4:45
- 会場:スタディオ・オリンピコ
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