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「個人技で。何もないところから…」評価が分かれたラツィオ鎌田大地のエンポリ戦の65分間…伊解説陣が絶賛したプレーは?伊紙からは激励の評価も | セリエA

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「個人技で。何もないところから…」評価が分かれたラツィオ鎌田大地のエンポリ戦の65分間…伊解説陣が絶賛したプレーは?伊紙からは激励の評価も | セリエA(C)Getty images
【欧州・海外サッカーニュース】ラツィオに所属する日本代表MF鎌田大地が、日本時間23日に行われたセリエA第17節エンポリ対ラツィオ戦(0-2)に前半から途中出場し、『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣が見解を示した。

今夏、セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチの後釜としてラツィオに加入した鎌田大地。だが、不動の10番ルイス・アルベルトや元マルセイユ戦士マテオ・ゲンドゥージの壁に阻まれ、インサイドハーフのポジション争いで苦戦が続く。

前節のインテルとのビッグマッチでは、指揮官マウリツィオ・サッリが中盤で絶対的な地位を築くスペイン人MFを外し、鎌田をスタメンに抜てきするサプライズを見せたが、日本時間23日に行われたエンポリ戦でも、思わぬ形で日本代表MFに出場機会が訪れた。

スタディオ・カルロ・カステッラーニで行われた一戦では、“魔術師”ことルイス・アルベルトが左IHのスタメンに復帰。背番号10番は、中盤の“技術的リーダー”としての立場をさらに確固たるものにするべく、モチベーションを高めて臨んだはずだったが、ラツィオが1-0とリードしていた25分、フィジカルトラブルにより、鎌田との交代を余儀なくされた。

伊解説陣が見た鎌田の65分間

代わって入った元フランクフルトMFは試合終了までプレー。チームの2-0での勝利に貢献したが、『ダゾーン・イタリア』の中継で解説を担当したフィオレンティーナOBのマッシモ・ゴッビ氏が見解を示した。

鎌田は29分、自陣でボールを受けると相手陣内まで運び、右IHのゲンドゥージへパスを供給。9分にセリエA初ゴールを挙げて自信に満ちたフランス人MFは、やや遠い位置からシュートを放った。ゴッビ氏はこの一連のプレーを評価。「ラツィオがラインの間を狙い、カマダを使ってカウンターを仕掛けるのは良いだろう。素早く推進し、ゲンドゥージがスペースを見つけてやや遠いがシュートを放った」と解説した。

実況を担当したリッカルド・マンチーニ氏も「ここまでカマダをほとんど見かけていないが、おそらくサッリも遅かれ早かれ本来の彼の姿を見たがっているはずだ」と補足した。

さらに37分にもカウンターを仕掛けた鎌田。左ウィングのマッティア・ザッカーニにボールを預けて前線でリターンを要求したが、イタリア代表FWは、ファーサイドにいたタティ・カステジャーノスへのパスを選択。精度を欠いたボールはゴールラインを割った。

マンチーニ氏が「ザッカーニの無茶な解決策とでも言おうか」と苦言を呈すると、ゴッビ氏も「見ていて美しいパスかもしれないが、(エンポリDFセバスティアーノ)ルペルトの頭上を越えるパスは複雑で困難なものだった」とザッカーニの選択に首を傾げた。

2023-12-22-lazio-daichi-kamada(C)Getty images

絶賛された個人技

鎌田は40分、ピッチ中央付近でこぼれ球を拾うと、1人でエリア内まで運び、シュートへと持ち込んだ。マンチーニ氏は「カマダが個人プレーを見せた。完全に孤立していてオプションがほとんどなかったためでもあるが、個人技で狙った」と伝えた。

すると元フィオレンティーナDFは、日本代表MFのプレーを絶賛。「カマダは読みが素晴らしかった。ボールを奪取し、多くの選手に囲まれながら、ボールをコントロールした。彼は、実質何もないところからコーナーキックを獲得して上手かった」と述べた。

さらに『ダゾーン・イタリア』の解説陣は、ラツィオの2得点目となったザッカーニのゴールシーンにも注目して鎌田の貢献を評価。ゴッビ氏は、「ザッカーニはGKとの1対1の3度目のシュートでゴールを決めることができた。ボールを回収したゲンドゥージは素晴らしかったが、(ラツィオは)カマダの(オーバーラップする)動きで数的有利を作り出した」と解説した。

そして最後に、後半アディショナルタイムに、ラツィオが鎌田の右足シュートで3点目を狙ったシーン。右サイドのグスタウ・イサクセンからゴール前のタティ、ペドロへとつながり、スペイン人FWが左サイド寄りに飛び出した鎌田へヒールパスを送った。

ゴッビ氏は「ラツィオは攻撃を仕掛けるスペースがある時、常にスピードとクオリティのあるカウンターを見せる。ただエンポリも、多くの選手が素早く戻り、スペースを消したため、シュートはクリーンに行かなかった」と振り返った。

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伊紙からは激励の合格点

鎌田のパフォーマンスを巡っては、イタリアメディア『Mediaset』がチーム内最低評価となる「5」と落第点を与えた一方、イタリア紙『Corriere dello Sport』は及第点の「6」をつけるなど、現地の評価は分かれた。

イタリア紙は、ラツィオの追加点のシーンの日本代表MFのプレーを評価。「オーバーラップにより、ザッカーニが2点目を挙げることを可能にして素晴らしかった。激励の(意味での)採点だ」と綴り、鎌田の今後に期待を寄せた。

さらに『La Gazzetta dello Sport』も、チーム内で平均的な「6」と合格点を与え、「最初は恐る恐るプレーしていたが、その後は肩の力が抜けた」と綴り、徐々にパフォーマンスを上げていった点を評価した。

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