2006年にイタリア代表の一員として、FIFAワールドカップ(W杯)で世界の頂点に立ったファビオ・カンナヴァーロ氏。現役引退後は指揮官に転身し、サウジアラビアや中国での指揮を経て、昨シーズンは故郷のナポリからほど遠くないベネヴェントで指揮を執った。
美しいカルチョのインテルと不屈のユーヴェ
現在、フリーの50歳指揮官は、イタリア紙『Tuttosport』のインタビューに応じると、シモーネ・インザーギ率いるインテルと、マッシミリアーノ・アッレグリのユヴェントスが繰り広げるスクデット争いに見解を示した。
「今シーズンは前半戦終了時点で2チームが僅差で争いを続けていて、昨シーズンよりもずっと魅力的だ。インテルとユーヴェのどちらがスクデットを獲得するか? 良い質問だ。私が見た限り、選手の顔ぶれは、インテルが上だ。選手層が厚くて幅広い。それに攻撃的で美しいカルチョを披露していて、得点王争いで首位の(ラウタロ)マルティネスもいる」
「インテルは、ユーヴェが出場できないUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)が行われる期間が決定的になるはずだ。ユーヴェは僅差や試合終了間際の勝利が多いって? 偶然ではなく、それがユーヴェのDNAなんだ。主審が試合終了の笛を吹くまで、不屈の戦士のスピリットを持ち、常に信じ続けるんだ」
そんな中、カンナヴァーロ氏は、ユヴェントスが逆転優勝を飾るカギとなる選手にフェデリコ・キエーザを挙げ、選手を絶賛した。
「アッレグリが抜てきした若手が活躍しているって? 私も見たよ。だが、スクデット争いにおいて違いを作り出すことができ、決定的な役割を果たせる男は、キエーザだ。彼が断然、現在のイタリア人最強選手だ」
「フィジカルコンディションに問題がなければ、彼を抑えることは難しい。フェデリコは、ドリブルやスプリント、ギアチェンジや破壊的な急襲、さらにゴールとアシストで試合をこじ開ける能力を持っている。ただ、フィジカルトラブルの影響がなく、トップコンディションでなければならない」
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古巣ナポリ指揮官に立候補?!
カンナヴァーロ氏が下部組織から所属した古巣のナポリは、セリエA前半戦を終えて8勝4分7敗の成績で9位と低迷する。現在、フリーの元イタリア代表主将は、古巣の次期監督候補に名乗りを上げた。
「私が故郷で預言者に? そろそろかもしれないね! 私は準備ができているが、決めるのは会長だからね。正直なところ、そのようなメッセージは私の元へ届いていない。唯一、実際に具体的な連絡があったのは、トルコのベシクタシュだ。だが最終的に、元ポルトガル代表監督のフェルナンド・サントスを選択した」
「しかしナポリは非常に難しい状況にある。(ルチアーノ)スパレッティが退任して機能しなくなったが、キム(ミンジェ)や(元スポーツディレクターのクリスティアーノ)ジュントリが去ったことも影響したのだろう。昨シーズンと比較して、22ポイントも少ないのは、かなりのものだ」
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