日本代表GK鈴木彩艶に対する差別的発言や誹謗中傷　サッカー協会も苦言「恥ずべき行為」「法的措置も辞さない姿勢で…」 ｜ AFCアジアカップカタール2023

日本サッカー協会（JFA）は1月24日、公式サイト上で「選手への差別的発言に関する田嶋幸三会長のコメント」と題した声明を発表した。

JFAの声明は「日本サッカー協会（JFA）は2008年にリスペクト宣言を行い、暴力・暴言の根絶、人種、差別、等をしないことを宣言しました。現在、一切の妥協も許さない『ゼロ・トレランス』の姿勢でその根絶を目指しています」という書き出しで始まり、次のように続いている。

「現在、開催されているAFCアジアカップ2023においてSAMURAI BLUE（日本代表）は優勝を目指し、監督、選手、スタッフ、そしてJFAも一丸となって戦っています。もちろんスポーツにおいて勝敗はつきもので、いかなる結果も受け入れる覚悟で戦いに臨んでいます。それもフェアプレーの精神だと考えます」

「ファン・サポーターをはじめ、多くの皆さんからも熱い声援や叱咤激励をいただいています。そういった声援はチームや選手を鼓舞し、素晴らしいゲームを行う原動力にもなります」

「その一方で、SNSにわれわれが掲げるリスペクトとは異なる差別的発言、誹謗中傷などが投稿されました。断じて許されない行為であり、JFAとして断固抗議します」

「差別や誹謗中傷などの心ない投稿は、個人の人権や名誉、プライバシーを脅かし、人を窮地に追い込んだり、法律に違反する行為に発展したりするなど、深刻な事態になることも少なくありません。多様性を尊重するという社会の動きに逆行することでもあり、恥ずべき行為だと考えます」

「JFAは人権や名誉、プライバシーなどを侵害する行為を決して容認せず、法的措置も辞さない姿勢でその根絶を目指していく考えです」

AFCアジアカップ カタール 2023を戦う日本代表は、1月19日に行われたグループステージ第2節でイラク代表に1-2で敗戦。1月22日のトレーニング後には、取材に対応したGK鈴木彩艶（シント＝トロイデン / ベルギー）が、イラク代表戦後にSNSを通じて差別的発言や誹謗中傷を受けたことを告白している。JFAの声明の中に具体的な名前の記載はないものの、鈴木をめぐる問題について言及しているのは明らかだ。

1月24日に行われた最終節ではインドネシア代表を3-1で下し、グループステージ2位通過を決めた日本代表。決勝トーナメントの戦いではファンもより熱くなることが予想されるが、批判とは似て非なる差別的発言や誹謗中傷などは決して許されない。JFAとしても、問題の根絶を目指すという断固たる決意を示すために、今回声明を発表した模様だ。

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