昨夏、フランクフルトを退団すると、フリーでラツィオへ加入し、セリエAに新天地を求めたMF鎌田大地。だが、指揮官マウリツィオ・サッリの方針転換のあおりも受け、右インサイドハーフのレギュラーの座を失うと、左IHで不動の10番ルイス・アルベルトの控えとなり、さらにはマティアス・ベシーノにも追い抜かれて、左IHの3番手へと序列を落としていった。
直近の公式戦に至っては、5試合連続で出場機会が与えられていない鎌田。その動向には、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』も注目している。「補強1番手から控えへ…窮地のラツィオにおいてさえ、居場所を見つけられない」との見出しをつけると、「ドイツでは重要な選手とみられていたが、カマダに関して何がうまくいかないのかを見つけることが難しい」などと述べ、元フランクフルトのスターの厳しい現状を伝えた。
イタリア紙は、シーズン終了後のスペイン行きを予想する一方で、「カマダはチャンスを待っている」と綴り、残された3カ月での奮起に期待も寄せている。さらに「すでにいまから彼のラツィオでのシーズンが終了したなんてあり得るのか? カマダがサッリのチームに全く必要ないというのは確かなのか?」と鎌田の処遇に疑問を掲げる姿勢も見せた。
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伊記者が説く鎌田の必要性
そんな中、トルコリーグの移籍期間終了間際には、鎌田とガラタサライの合意報道がトルコ紙『Fanatik』より伝えられた。ローマの地元ラジオ局『Radiosei』の番組では、「信ぴょう性は0.0%」と評しつつ、トルコの報道を引用。ラツィオのアンジェロ・ファビアーニSD(スポーツディレクター)が鎌田の退団を否定し、「シーズン終了までラツィオに残留する。サッリも彼の退団を望んでいない」と発言したとされる内容を紹介した。
ラジオ番組では、イタリア紙『La Repubblica』などに寄稿するジュリオ・カルドーネ記者が鎌田について力説。今冬の移籍市場でラツィオの補強ポイントとなっていたウィングでの起用も可能であるとし、現在、サッリ指揮下で居場所を失っている27歳MFの必要性を説いた。
「カマダはカルチョができる選手だ。これまでもカルチョができることを示してきて、ウィングでもプレーできる能力を持った選手なんだ。今冬、ウィンガーを獲得できなかったのだから、そのポジションにおいても代替オプションになれるだろう」
「(WGのグスタウ)イサクセンが直近の2試合でやや期待外れだった。今後は異なるパフォーマンスを見せてくれることを誰もが願っているが、彼が期待を裏切り続ければ、カマダが代わりに機能する可能性はあると思っている」
イタリア国営放送『Rai』で活躍してきたジャーナリストのマウロ・マッツァ氏も、ベンチに座り続ける鎌田の出番を待っている。イタリア人記者はラジオ番組内で発言すると、低調なパフォーマンスにとどまる背番号10番の代役としての起用を求めた。
「私も日本人選手をもう少し多くの試合で見たい。なぜカマダを何らかの形で試してみないのか? ターンオーバーでも良い。例えば、精彩を欠いているイル・マーゴ(魔法使いの意味でルイス・アルベルトの愛称)の代役としてね。彼らも交代させる必要があるのではないだろうか。1サイクルが終わるまであと3カ月だ。この3カ月間で、来シーズンに誰を中心として再出発するべきかを検討していく必要があるからね」
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放送・配信予定
- ラツィオ vs ボローニャ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年2月18日(日)日本時間20:30
- 解説:細江克弥 実況:北川義隆
- 会場:スタディオ・オリンピコ
- トリノ vs ラツィオ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年2月23日(金)日本時間4:45
- 解説:細江克弥 実況:北川義隆
- 会場:スタディオ・オリンピコ・グランデ・トリノ
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