ステファノ・ピオリ率いる3位ミランは日本時間26日、アタランタと対戦。開始直後にエースのラファエウ・レオンの得点で先制に成功したが、42分にオリヴィエ・ジルーがPKを献上して同点に追いつかれると、そのまま1-1で引き分けた。
だが『ダゾーン・イタリア』の番組「Sunday Night Square」で解説を務めたダリオ・マルコリン氏は、終始、試合の主導権を握っていたピオリのチームが今シーズン最高のパフォーマンスを見せたとして賛辞を贈った。
「ミランの選手たちは、極めて素晴らしい試合をしたことを自覚しているはずであり、結果にいらだっていたのではないだろうか。もしかしたら今日の試合は、インテンシティやクオリティ、攻撃を見ても、今シーズン最高のパフォーマンスかもしれない」
「ミランは今日、ほとんど守備に回ることがなく、攻撃を仕掛けていた。ガスペリーニが切った交代のカードは全て、ミランの出方に対応するためのものだった。順位はともかく、ミランのパフォーマンスは今後につながるものだ」
続いてミランOBのマッシモ・アンブロジーニ氏も古巣に見解を示し、ピオリの作戦勝ちであったと指摘した。
「アタランタは“らしくなかった”かもしれないが、それはミランの功績と言っても良いだろう。ミランはスペースをうまく使い、中盤のバリエーションも見せて良い戦いをした。アタランタが空振りしてしまったのは、ピオリの手腕によるものもあるだろう。ミランはアタランタに長所である攻撃をさせず、試合をコントロールし続けた」
マルコリン氏は、先制点をマークした10番のレオンについて「(キリアン)エムバペやヴィニシウスと比較し得るバロンドールクラスのパフォーマンスを見せた。並外れた試合だった」と称賛したが、中盤でフル出場したヤシーヌ・アドリにも賛辞の言葉を述べた。
「彼は1人で全てをこなしていた。守備をし、チャンスメイクをし、ミランの攻撃に秩序を作り出すレジスタの役割も担った。ミランの秩序は、まさに1、2タッチで回すアドリの能力から生み出されていた。また今日は、全員が動き続いていたのも良かったね。誰一人として立ち止まっている選手はいなかった」
OBが見たナポリの格下とのドロー
今シーズン、3人目の指揮官となるフランチェスコ・カルツォーナが率いるナポリは、降格圏のカリアリと1-1で引き分け、公式戦4試合未勝利となった。ナポリOBのマルコリン氏が昨シーズンのセリエA王者を分析した。
「(マウリツィオ)サッリのプロトコールや選手全員を把握し、(ルチアーノ)スパレッティの魔法のシーズンのプロトコールも知っているはずのカルツォーナがやって来た。誰もが『ナポリはあのようなプレーをするはずだ』と考えていた」
「だがそうではなかった。ナポリは大苦戦し、前半はカリアリの方が良かった。それから後半はハイプレスを仕掛けたことで、(65分の得点シーンでジャコモ)ラスパドーリが(ヴィクター)オシムヘンにあのパスを送ることができた」
マルコリン氏は、後半アディショナルタイムのナポリの失点も解説した。
「理論的には、センターバック3人とGKがいて数的有利にあったはずだが、誰もコミュニケーションを取っていない。ミスを犯したのはフアン・ジェズスだ。先にボールを触らず、振り返った時には(ジト)ルヴンボがゴールを決めようとしていた。これは(アミル)ラフマニ、フアン・ジェズス、メレトの3人全員のコミュニケーション不足だ」
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