前節終了時点で合計25ポイントを獲得して13位のレッチェ。10日、残留争いのライバルである17位ヴェローナをホームに迎えると0-1と敗れ、降格圏のフロジノーネとわずか1ポイント差の暫定15位へと順位を下げた。
そんな中、レッチェの指揮官ロベルト・ダヴェルサが見せた暴挙が問題視されている。レッチェ指揮官は、試合終了後の笛が鳴ると、敵将マルコ・バローニとあいさつを交わしたが、その後、興奮するヴェローナFWトマ・アンリと、それをなだめようとする同胞のレッチェDFヴァランタン・ジャンドレイの元へ向かうと、ヴェローナFWに頭突きを見舞うような行為が見られた。
ダヴェルサとアンリは両者ともに退場処分を受けたが、レッチェ指揮官が『DAZN(ダゾーン)』のインタビューで自身の行為を弁解した。
「ラスト10分間くらいから選手たちが興奮していて、次戦での出場停止を避けるために、試合が終わってから選手を引き離すつもりでピッチに入った。だが接触が起きてしまった。謝罪するしかない。私は不測の事態が起きないようにピッチに入ったつもりだった」
さらにレッチェ指揮官は、自身の公式インスタグラム上で改めて謝罪の意を綴っている。
「みなさんに謝らなければならない。それと同時にレッチェ対ヴェローナ戦終了後、私が悪い意味で主役となったこの悲しく、遺憾なエピソードを簡単に説明したい。私はアンリと衝突してしまったが、私はヴェローナの選手に頭突きを命中させたわけではなく、私自身も彼から頭突きを受けていない」
「あれはフィジカルコンタクトであり、最悪な模範になってしまった。緊張感とアドレナリンが高まった結果、反スポーツ的なシーンとなってしまったが、私自身の弁解や言い訳にするつもりもなければ、そうするべきでない。私は間違いを犯した。申し訳なかった」
所属先のレッチェもまた、ダヴェルサの行為を非難する声明を発表している。
「USレッチェは、ダヴェルサ監督とヴェローナのアンリ選手を巻き込んだエピソードに関し、試合終盤のいら立った状況があったとはいえ、スポーツの原則に反する自陣指揮官の行為を断固として非難する」
ダヴェルサは今季終了か?
ダヴェルサには、今後、厳しい処分が下る見込みとなっており、長期にわたって資格停止となる可能性がある。もしレッチェが指揮官を解任したとしても、期間中、他のクラブでベンチに座ることもできない。『La Gazzetta dello Sport』によれば、2012年、フィオレンティーナのデリオ・ロッシ監督がアデム・リャイッチに暴力行為を働いた際、3カ月の資格停止処分を受けた。
だが、さらにダヴェルサのケースと似通ったケースはイタリアで2019年1月に遡る。セリエCルッケーゼのジャンカルロ・ファヴァリン監督が対戦相手の選手に頭突きをし、スポーツ裁判で同年6月末までの資格停止が命じられてシーズン終了となった。したがってレッチェ指揮官もこのままベンチに座ることなく、残留争い中のチームを残してシーズンを終える可能性があり、イタリア紙はダヴェルサの解任も予想している。
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