9位ラツィオは日本時間12日、上位浮上を目指して残留争い中のウディネーゼとホームで対戦。ボール支配やシュート数などで相手を上回ったものの、決定機で決めきることができず、後半開始直後の2失点に泣き、1-2と敗れた。
公式戦4連敗を喫し、来シーズンの欧州カップ戦出場が遠のいたラツィオ。“辞めない監督”として知られるマウリツィオ・サッリを辞任へと追い込んだウディネーゼとの一戦を『ダゾーン・イタリア』の解説陣が分析した。まずは元イタリア代表FWのルカ・トーニ氏が「Supertele」の番組内で見解を示した。
「ラツィオにとって重たい敗戦だ。チャンピオンズリーグ(UCL)では素晴らしい成績を収めたが、リーグ戦では負けが多かったうえ、ひどい試合もしていた。ウディネーゼは良い試合をしたかもしれないが、ラツィオがひど過ぎた。しかしウディネーゼはビッグクラブが相手だと際立ったパフォーマンスを見せるね」
さらにトーニ氏のフィオレンティーナ時代の同僚で、ラツィオOBでもあるステファノ・フィオーレ氏が『ダゾーン・イタリア』の番組にゲスト出演。「ラツィオに何が起きたのか?」を問われて論じた。
「むしろ、いつものラツィオだった。試合中においても、あまりにも波がある。試合開始から30分のパフォーマンスは良く、先制してもおかしくなかった。だが今シーズンの典型になっていることだが、ゴール前で効果的な仕事ができない」
「それから後半開始直後の15分間は守備面のミスによる代償を払い、クレイジーな展開となった。ラツィオは昨シーズンと比較して守備の安定を失った。この点を強調しておくべきだろう」
ウディネーゼ戦に先発したチーロ・インモービレは60分に交代を命じられると、「1-2で負けているのに理解できない」などと不満を示したことが伝えられている。トーニ氏は、サッリがチームの支柱であるインモービレやルイス・アルベルトを2人とも下げてしまったことに疑問を呈した。
「奇妙だったのは、ラツィオがホームで1-2と負けているのに、最も重要な選手であるインモービレとルイス・アルベルトの2人を交代させたことだ。その理由はフィジカルの問題なのか、それともシステムの問題なのか、それとも選手が監督のお気に召さないからなのか…」
イタリア代表DFのチーロ・フェラーラ氏は、後半開始からグスタウ・イサクセンにポジションを譲ったフェリピ・アンデルソンにも言及してトーニ氏に賛同した。
「フェリピ・アンデルソンについては前半限りで交代となったが、この3人は極めて価値のある選手たちだ。期待通りのパフォーマンスを示していないかもしれないが、このチームを代表する選手でもある」
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伊解説陣が見た鎌田の30分間
リーグ戦で3試合にわたって出場機会に恵まれていなかったMF鎌田大地は、チームが1-2で敗れていた60分にダニーロ・カタルディに代わって途中出場。右インサイドハーフやボランチの位置で約30分間にわたってプレーした。
『ダゾーン・イタリア』の中継で解説を務めたマッシモ・ゴッビ氏は、63分に鎌田がペナルティエリア手前からシュートを狙ったシーンのプレーを評価している。
「おそらく(左サイドのマッティア・ザッカーニの)パスは(エルセイド)ヒュサイを狙ったもので、この流れはたまたまだったと思う。だがカマダは賢い動きをしていたね。彼はかなり下がり気味になっていたウディネーゼの守備陣にプレッシャーを与えるためにあのゾーンにいたのだろう」
また実況を担当したリッカルド・マンチーニ氏は、セリエA初挑戦となった鎌田の今シーズンについて紹介。「これまでのところ、ダイチ・カマダにとって素晴らしいシーズンではない。ナポリ戦のあのゴールだけで、ほとんど輝きがない」と述べた。
一方で68分にエリア手前の中央でルイス・アルベルトからの縦パスを受けた後に倒され、フリーキックを獲得したシーンにおいては「カマダが主役になった。体を入れて相手を肩へ追突させた」と伝えると、ゴッビ氏が続けた。
「ここでは(マルティン)パジェーロの内側のポジションを取り、あの場所で解決策を見つけたのが素晴らしかった。対するパジェーロは動きについて行けず、パスを阻むことができなかった」
続いて77分、鎌田が右サイドでイサクセンからボールを受けると、マヌエル・ラッザリへワンタッチで縦パスを狙ったシーン、ボールは惜しくもゴールラインを割ったが、マンチーニ氏は「カマダのプレーはやや予測可能なものだったのか?」と解説者に見解を求めた。
するとゴッビ氏は「それもそうだが、ボールは高く、ラッザリにとってコントロールが難しかっただろう。背後からプレッシャーも受けていたからね」とコメントした。
鎌田の現地での評価は?
右IHマテオ・ゲンドゥージの出場停止の影響もあり、久々に30分間の出場機会を与えられた鎌田。イタリア紙はラツィオの日本人MFのパフォーマンスをどのように評価しているのだろうか。
『Corriere dello Sport』は、IHで先発したルイス・アルベルトやマティアス・ベシーノの「5.5」を下回り、アンカーのダニーロ・カタルディと並ぶ「5」の評価を下すと、「通りがかりの選手であり続けた」と綴った。
『La Gazzetta dello Sport』は、不動の10番やウルグアイ代表MFに対して「5」をつけた一方、鎌田には及第点に満たないものの、出場した中盤の選手の中で最も高い「5.5」と採点。「少なくとも化学反応をほんの少し見せた」とパフォーマンスを前向きにとらえている。
放送・配信予定
- フロジノーネ vs ラツィオ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年3月17日(日)日本時間4:45
- 実況:松原稜典
- 会場:スタディオ・ベニート・スティルペ
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