セリエBの第37節を終えて72ポイントを獲得し、2位につけるコモは、日本時間11日、コセンツァとホームで対戦。1-1と引き分けたが、70ポイントで3位ヴェネツィアが1-2とスペツィアに敗れたことで、ファビオ・ペッキア率いる首位パルマに次いで自動昇格となる2位の座を確保し、21年ぶりとなるセリエA復帰を決めた。
スイスとの国境近くのイタリア北部に拠点を置くコモは、1907年に創設。過去に13シーズンをセリエAでプレーした。セリエAからは2002-03シーズンを最後に遠ざかり、2度の経営破綻など暗黒期を過ごしたが、セリエDに所属していた2019年、イギリスのSENTエンターテインメント社が買収したことで転機が訪れ、元イングランド代表デニス・ワイズ氏が外部コンサルタントとしてクラブの一員となった。
コモはその後、2020-21年にセリエB昇格を決めたほか、翌シーズンには、元スペイン代表セスク・ファブレガスが加入して注目を集めた。セスクは2023年夏にコモで現役生活を終えると、同クラブで指導者へと転身。下部組織やトップチームの暫定監督を務めたが、ライセンスを保持していないため、現在はオシアン・ロバーツ監督の下、アシスタントコーチとなっている。
またコモは、2022年夏から元フランス代表ティエリ・アンリ氏が株主の1人であることや、地元出身の元イタリア代表ジャンルカ・ザンブロッタ氏の古巣であることでも知られ、現在は元ミランFWパトリック・クトローネや元ナポリMFシモーネ・ヴェルディらが所属している。
セリエA昇格決定の歓喜の瞬間には、ベンチにいたロバーツやファブレガス、選手たちのほか、ザンブロッタ氏や株主のアンリ氏、ワイズ氏の友人で元レスターFWのジェイミー・ヴァーディーらも立ち会った。
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