2022-23シーズンはセリエA準優勝の好成績を収めたものの、2023-24シーズンは前年を大きく下回る7位でフィニッシュしたラツィオ。来シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)出場権を逃したうえ、主力のルイス・アルベルトやフェリピ・アンデルソンに加えて、来シーズンの構想の中心となるはずだった鎌田大地も交渉の決裂により退団し、今年3月に電撃辞任したマウリツィオ・サッリ監督の後任だったイゴル・トゥドルまでもがチームを去った。
クラウディオ・ロティート会長は、元ヴェローナのマルコ・バローニを招聘し、瓦解したチームの再建に着手しているが、近年、主将としてラツィオを支えてきたFWチーロ・インモービレもフォルメッロを去ることが決定した。
34歳FWは12日、ベシクタシュ移籍へ向けてローマを離れたが、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』は、インモービレがトルコのクラブと合計1200万ユーロ(約21億円)に上る2年契約を結び、ラツィオには300万ユーロ(約5.2億円)程度の違約金が支払われることを伝えている。
ラツィオ公式メディアのインタビューに応じたインモービレは、8年間を過ごしたチームに別れを告げた。
「いろいろな感情に包まれている。この決断を下すのは簡単ではなかった。それから会長やクラブと話し合いをし、僕の決断が受け入れられた。全ての物事には始まりと終わりがある。これは最高に美しい冒険の終わりだ。みんなには感謝しかない」
「このユニフォームやこのクラブ、ファンのみんなとは、一生、絆でつながっている。新選手たちもやる気は十分のように見えた。改革が行われる時は、ファンの愛情が必要だ。みんなはこれから重要なシーズンに臨まなければならないが、僕はみんなのことを応援している。別れの時がやって来た。だがここが僕の家であることに変わりはなく、永遠の別れではない。また会おう」
インモービレは、2016年にセビージャからラツィオに加入。8年間でリーグ戦270試合に出場169ゴールをマークし、セリエA得点王に3度輝いた。2019-20シーズンには36ゴールを挙げてヨーロッパ・ゴールデンシューを獲得したほか、ラツィオ在籍期間中、スーペルコッパ・イタリアーナやコッパ・イタリアのタイトルも手にした。
インモービレは、ローマのフィウミチーノ空港からトルコへ旅立つ際、「最高の8年間で、ファンタスティックな愛の物語だった。誰のせいでもない。僕はラツィオを偉大な指揮官に託して去る。トルコからラツィオを応援しているよ」ともコメントした。
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