パウロ・フォンセカ新体制で開幕から2戦未勝利と低迷するミランは、日本時間1日、シーズン初のビッグマッチとなるラツィオ戦に臨んだ。ポルトガル人指揮官は、事前の予想通り、パルマ戦における振る舞いが問題視されていた主力のラファエウ・レオンとテオ・エルナンデスを外して、左サイドでクリスティアン・プリシッチと21歳のフィリッポ・テッラッチャーノを先発させ、レオンら2人は、ミランが1-2と逆転された直後の70分から途中出場した。
すると72分、レオンがテオや同じく途中出場した新加入のタミー・エイブラハムとの連携からゴールを挙げて、ミランは同点に追いついた。ミランOBで『ダゾーン・イタリア』解説陣のアンブロジーニ氏は、「怒りと技術、闘志を凝縮したレオンのプレーだ」と称えていたが、レオンとテオの2人は、直後のクーリングブレイクで反旗を翻すような行動を見せた。
ピッチの逆サイドにとどまってチームの輪に加わろうとせず、異変に気付いたエイブラハムの呼びかけにも応じなかった。イタリアの実況を担当したリッキー・ブスカーリャ氏は「これは強烈な映像だ。2人は独自のクーリングブレイクを取っている」と驚きを示したが、ミランOBが2人に見解を示した。
「これは美しいシーンではない。遠回りしても無駄なので率直に言うが、不満は明らかであり、これがかなり強い形で表明された。チームの下へ向かわない選手たちの映像は、見ていて美しいものではなかった」
「2人は出場したばかりで水分補強を必要としていなかったとの言い分はあるかもしれない。だが、一緒に途中出場したタミー・エイブラハムはチームを鼓舞したり、チームメートと情報交換をしたりしていた」
「2人の不満は、ベンチスタートに限ったことではないのかもしれない。いま、事情を知らずに語るのは好ましくないかもしれないが、今日、目撃したことは、見ていて気持ちの良いものではなく、ミランのようなチームが、このようなことで言い訳に回らなければならないのは良くない」
しかしミラン指揮官のフォンセカは、そんなアンブロジーニ氏の苦言に対して異を唱え、レオンらに問題がないことを強調した。
「テオが試合後に説明した通り、何も問題はない。私はこの1週間で選手たちと話をし、チームの選択を受け入れていた。2人が逆サイドに残ったのは、2分前に入ったばかりだったからであって、何も問題はないように思う。問題にする必要もない。私はウソをつかない。真実を告げているんだ」
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