1994年にUEFAチャンピオンズリーグの前身であるチャンピオンズカップを制した元ミラン指揮官のファビオ・カペッロ氏。現在、セリエAのご意見番として活躍する78歳の名将は、当時のメンバーであるデメトリオ・アルベルティーニ氏やズヴォニミール・ボバン氏、アレッサンドロ・コスタクルタ氏らと共に、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』の主催する「il Festival dello Sport」のイベントに登場し、古巣について語った。
ミランは今シーズン、新指揮官パウロ・フォンセカの下で再出発したが、ラツィオ戦(2-2)において、主力のラファエウ・レオンとテオ・エルナンデスがチームの輪から外れてクーリングブレイクを過ごして物議を醸したほか、1-2で敗れた第7節フィオレンティーナ戦では、PKキッカーではないエルナンデスとタミー・エイブラハムがキッカーを務めて失敗し、さらなる議論を呼んだ。そんな中、カペッロ氏は、自身が率いたチームと比較し、「L」で始まる名前の選手を批判した。
「われわれのチームは、非常にチームワークがあり、当時、誰がPKを蹴るべきなのかを、みんなが分かっていた。ファンタスティックな選手たちだったが、決して自身に満足することがなかった。だがいまのサッカー界は、自分自身に満足してしまう選手たちだらけだ。例えば『L』で始まる選手(レオンを示唆)のようにね」
元ミランの名将は、イベント終了後のインタビューで古巣に対する批評を続けた。
「現在のミランは、あの頃とレベルが異なるって? いまは、リスペクトという意味での規律がない。全員が他の選手たちをリスペクトするべきなんだ。例えば、遅刻しないとか、ワガママを言わないとかね。チームを作るには、チームスピリットが必要だ。それが勝利にもつながり、少なくとも結果を得るために、最後まで戦い続けられるチームになる。私が仕事をする上での土台としていた1つが、まさにリスペクトだ」
「ピッチのリーダー? 私は幸いにして、ピッチのリーダーに恵まれていた。特にサンシーロでは、チームに自分の声が届かない。1週間の練習で準備してきたことが守られるよう、ピッチにおけるリーダーは必要だ」
カペッロ氏は、数日前にもイタリア紙のインタビューにおいて、フィオレンティーナ戦のエピソードを批判。主将として腕章を巻いていたエルナンデスに苦言を呈した。
「単純に受け入れられないものだ。試合を準備する時、指示は十分に明確に伝えられているはずだ。当然、CKやFK、PKについてもね。やりたいよう放題の選手は絶対にいてはならない。ところが見ていると、ピッチで指揮官の指示を伝えなければならない立場の主将がボールを手に取り、最初のPKを蹴ることをひとりで決めていた。これは良くない」
「退場処分を受けたことも、ミランの選手としてふさわしくない。腕章を巻く者は、チームの象徴であり、リーダーでなければならない。(フランコ)バレージや(パオロ)マルディーニを思い浮かべるが、エルナンデスは、自身の振る舞いでチームに悪い影響しかもたらしていない」
放送・配信予定
- ミラン vs ウディネーゼ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年10月20日(日)日本時間1:00
- 日本語実況あり
- 会場:サンシーロ
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