ベガルタ仙台 対 横浜FC の見どころ
お互いに勝たなければならない大一番である。ホームのベガルタ仙台は、J1昇格プレーオフ出場のためにホームでの3ポイント獲得は絶対であり、アウェイの横浜FCは今節で勝利すれば、その時点でJ1昇格が決定する。10月に入り、ユアテックスタジアムにも秋の訪れを感じるが、この日ばかりは説明不要の熱戦が繰り広げられるだろう。
現在6位の仙台は、PO圏内ギリギリに位置する。4位のジェフユナイテッド千葉、5位のファジアーノ岡山とは勝点55で並ぶが、1つ下、つまりPO圏外の7位のモンテディオ山形との勝点差はわずかに『1』であり、8位のいわきFCとも4ポイント差としびれるシチュエーションでリーグ戦残り4試合を迎えている。
東北のライバルチームであるブラウブリッツ秋田をホームに迎えた2週間前の前節は0-1で敗戦。まさに痛恨の1敗となった。9月以降のここ5試合の成績を見ても1勝2分け2敗と負け越しており、“勢い”という部分では劣勢を認めざるを得ない。しかし裏を返せば、それでもまだPO圏内に入れる事実もある訳で、ここからの4試合は地力が試されると言っていい。
自動昇格が目前に迫る横浜FCとの一戦は、異様な雰囲気に包まれ、緊張感のあるゲームになるだろう。ただ、易々と目の前で昇格を決められる訳にはいかない。逆にここで2位の相手を叩き、勢いに乗れればPO争い、そして、その先に向けた大きな弾みになることは間違いない。ユアスタでの4試合ぶりの勝利を挙げ、ファン・サポーターと1カ月半ぶりに笑いたい。
前節・鹿児島ユナイテッド戦に勝利したことで、横浜FCの無敗記録はついに20に到達した。その前節は他会場の結果次第のところもあり、J1昇格決定とはならなかったが、“王手”をかけ、自力で昇格を決められる舞台を今節に整えた。
リーグ最少の4敗しか喫していない今季の横浜FCであるが、その中でも仙台はリベンジを果たさなければならない相手として位置付けられている。遡ること約半年前の第7節で敗戦。その他の3敗はアウェイゲームでスコアはすべて0-1ながら、仙台には1-2で敗れ、今季唯一、ホームでしかも初の逆転負けの悔しさを味わったゲームとして刻まれている。
その意味でも、この試合で仙台を破り、昇格を決める意味は大きい。Jリーグ屈指の雰囲気を誇るユアスタは、完全アウェイの雰囲気が予想されるが、それすらをはね返し、横浜FCは今節でJ1昇格を決めてみせる。
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