波乱の週末となった。特に驚きだったのが優勝争いを繰り広げるサンフレッチェ広島とヴィッセル神戸がともに敗れたことだ。
首位の広島は敵地で連勝中の湘南と対戦した。試合は立ち上がりから広島ペースで進む。28分には加藤陸次樹が逆サイドに展開したところからフリーで受けた中野就斗が強烈なシュートをネットに突き刺し、先制点の奪取に成功した。
これで広島が勢いをつけるかと思われたが、湘南も負けじと対抗。そのまま後半へと進むと、48分、途中出場の茨田陽生のクロスを大迫敬介が弾いたところで、そのこぼれ球を福田翔生が詰めて湘南が試合を振り出しに戻した。
その後は互いに得点を目指す中でオープンな展開に。そして迎えた後半アディショナルタイム、押し込む湘南はペナルティーエリア内でボールを受けた田中聡が強烈なシュートを突き刺し、拮抗した展開に劇的な形で終止符を打った。これで試合は終了。湘南は3連勝を達成した一方で、広島は12試合ぶりの黒星を喫している。
2位の神戸はホームでFC東京と対戦。好調の両者の一戦は激しい立ち上がりを見せる。神戸に主導権を握られながらも先制点を奪ったのはFC東京。24分、東慶悟のクロスを荒木遼太郎が頭で落とすと、これに反応した遠藤渓太が左足でダイレクトシュートを流し込み、FC東京が一歩前に出た。
追いかける神戸は積極的な攻撃を見せていくが、FC東京の守備をなかなか崩すことができず。逆に後半に入り54分、荒木のFKがファーサイドに流れ、このボールを安斎颯馬が頭で押し込んでリードを広げた。
勝ち点が欲しい神戸はそこからさらに圧力を強めたが、結局最後までゴールは奪えず。勝利したFC東京が勝ち点3を手にし、神戸は9試合ぶりの敗戦となった。
残留争いでは大逆転での残留を目指すジュビロ磐田とコンサドーレ札幌が勝利。磐田はセレッソ大阪を相手にジャーメイン良の2ゴールでリードを奪うと、終盤に1点を返され、なおかつ後半アディショナルタイムにPKを献上するが、これを川島永嗣がストップして大きな勝ち点3を手にした。一方、札幌は名古屋グランパスを相手に駒井善成と鈴木武蔵のゴールを守り切り、敵地で2-0の勝利を飾っている。
そのほか、京都サンガF.C.に0-2で敗戦したサガン鳥栖は降格が決定。東京ヴェルディと浦和レッズの試合は2-1で東京Vが勝ち、浦和は4連敗となっている。
■J1リーグ第34節 結果
川崎F 1-1 G大阪
神戸 0-2 FC東京
横浜FM 0-0 新潟
鹿島 0-0 福岡
柏 1-1 町田
名古屋 0-2 札幌
京都 2-0 鳥栖
湘南 2-1 広島
C大阪 1-2 磐田
東京V 2-1 浦和
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