GK鈴木彩艶が所属するパルマは、残留争いのライバルとなるコモと対戦。1-1と引き分けた。今シーズン、出場停止となったウディネーゼ戦以外のリーグ戦全試合に出場している鈴木は、コモ戦でも先発。相手の好機を阻むなどして、敵地で勝ち点「1」の獲得に貢献した。
『ダゾーン・イタリア』で実況を務めたオラツィオ・アッコマンド氏は、日本代表GK が33分、コモFWパトリック・クトローネの近距離からのシュートを防いだプレーに注目。「クトローネのヘッドに対してスズキだ! スズキは素晴らしい反応だった。スズキは最高にうまかった」と賛辞を贈った。
また53分のコモのCKから鈴木がDFイグナス・ファン・デル・ブレントのヘッド弾を抑えたシーンでは、「このボールを止めるのは、スズキにとって簡単だったね」とコメントした。
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上位勢のハナ差の勝利
一方、「DAZN Serie A Show」に出演した解説陣のチーロ・フェラーラ氏は、上位勢のナポリやインテル、ミラン、ユヴェントスが1つのエピソードで試合を決め、マッシミリアーノ・アッレグリ氏の言う「ハナ差」で1-0と勝利したことに見解を示した。
「“ハナ差”が戻ってきた。マックスは偉大だね。良いプレーをすることで、勝ちやすくなる、勝てる確率が高くなるというのは真実だ。だがリーグ戦では、シーズンを通して常に良いプレーをすることは不可能だ。対戦相手だって、相手にプレーをさせないようにするのだからね。今節のインテルやナポリ、ユヴェントスやミランのような形で勝てたこと、泥臭く勝てたことは、大きな収穫だ」
番組の司会を務めるジョルジャ・ロッシ氏は、「“勝者のサイクル”を作り出すためには、良いプレーを目指すべきなのか、それともアッレグリのような“ハナ差の勝利”を目指すべきか」とのテーマを掲げて意見を求めた。
すると、現役時代にインテルやフィオレンティーナなどでプレーしたセバスティアン・フレイ氏は、単純な議論ではないことを指摘。そのうえでサイクルについて語り、ローマに勝利した王者インテルを分析した。
「カルチョとは単純ではない。監督や選手たちが、プレーやプロジェクト、クオリティを通じて、単純ではないカルチョをシンプルにしているんだ。サイクルに関して話せば、インテルは、トップチームのメンバーやプロジェクトなど全ての要素を総合してみると分かるように、間違いなく数年前から新たな“勝者のサイクル”を開始した。したがってこのサイクルを続けていくだけだ」
「今晩のローマは残念だったね。ローマは良いプレーをし、もっと良い結果にふさわしかったかもしれない。だが相手はインテルだった。インテルは押され気味になっても、失点しない強さがあった。そして前線には、違いを作り出せる選手がいる」
ユーヴェの強さとは?
続いてフレイ氏は、ラツィオをホームで下したチアゴ・モッタ率いるユヴェントスのサイクルについて自身の見解を示し、その強さを説明した。
「ユヴェントスは、新たなサイクルを開始したばかりで、これから“勝者のサイクル”を切り開くことができるかもしれない。私が見た限り、今日のユーヴェは非常に堅固だった。相手にほとんどチャンスを与えないか、全くチャンスを与えない」
「だから失点することもない。これは具体性という意味で非常に重要な要素だ。失点さえしなければ、前線のクオリティで遅かれ早かれ点を取ることができる。その意味でこのチームは強い」
OBのフェラーラ氏も古巣に言及。今シーズン初となる泥臭い勝利を評価した。
「結果をつかむための道筋には、重要なパフォーマンスを示すことのほか、直面した障害を乗り越えてつかむパターンもある。ユヴェントスは今シーズン、良いプレーをした試合で勝利を収めていた。だが今節は、初めて泥臭いプレーで勝てた。こうした試合に勝つことで喜びが生まれるものだよ」
10人のミランが勝てた理由
元インテル指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏は、10番のラファエウ・レオンをベンチに置いたまま、ウディネーゼを相手に数的不利に陥りながらも勝利を収めたミランを分析した。
「ミランは30分間、スペクタクルなプレーを見せたが、その後、10人になってしまった。これまでも、ミランが30分間の良いプレーを見せたことはあった。だが(指揮官のパウロ)フォンセカは、30分間の良いプレーよりも、60分間にわたって10人対11人で耐え切ったことに満足していた」
「セバとチーロが話していた泥臭い勝利での喜びを手にすることができるからだ。ミランがウディネーゼに1-0で勝てた理由は、みんなが見たがっていたハングリー精神とアグレッシブさ、意欲を見せることができたからだ。こうした勝利には2倍の価値がある」
最後に元インテル指揮官は、今節を総括。泥臭い勝利を挙げた4チームが今後のスクデット争いを盛り上げていくことになると予想した。
「積極的なプレーを展開し、試合を支配しようとしたチームが、難しく、大きな価値がある試合を泥臭く勝利した。こうして今シーズンのスクデット争いは、いっそう魅力的になるだろう。スクデットは、守備が安定していて、前線にクオリティがあるチームが獲得するはずだと考える。先に挙げた4チームは、正々堂々とスクデット争いを繰り広げることになるだろう」
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