小野伸二さんがプロである指導者や監督のもとを訪れ、コミュニケーション術の真髄に迫るDAZNの新コンテンツ「COMMUNICATE~伝えるを学ぶ~」の配信が10月25日にスタートした。
現役引退後、指導者の道も選択肢の一つと語る小野さんが最初に訪れたのは、母校の大先輩でもある風間八宏監督だ。川崎フロンターレや名古屋グランパスで指揮を執り、日本代表として活躍する谷口彰悟や菅原由勢らを指導。現在はキャプテン翼の縁の地、東京都葛飾区からJリーグを目指す南葛SCを率いている。
南葛SCには同い年の盟友・稲本潤一や日本代表として長く活躍した今野泰幸なども在籍している。小野さんが稲本へ風間監督の指導について聞くと、「独特というか、風間語録が出てくる」と開口一番。「いかに選手がうまくなるか。そしてうまくなった11人、全員でチームを勝たせるかというサッカーをする。45歳でもまだまだうまくなるのかなと期待できる」と解説する。
今野も「自分は守備の選手で、ボールを持ったらうまい人に預けるのが持ち味だった。でも風間さんは前を向くことを要求する。それで変われた部分もあったし、この年になって自分で前を向くようになった」と成長している実感を語った。
「止める・蹴る」の言葉に代表されるように、風間監督は技術を追求する指導で知られる。では、実際に風間監督はどのように選手たちを導いているのか。練習への参加と対談を通して、小野さんがそのコミュニケーション術に迫った。
風間監督はコミュニケーションにあたって、3つの柱を掲げる。「映像化」「言語化」「デモンストレーション」の3つだ。「一つだけではそう簡単にはいかない。3つがセット」とし、1つのことを複数の方法で伝えることで、正しく理解してもらえるよう取り組んでいるという。
「例えばボールを止めるという映像を流すよね。『映像のプレーでボールは止まっているかを考えてほしい』と伝えると、そこにはみんなの考えが入ってくる。そこに、ボールが止まるということは一度のタッチで全く動かない状態であり、なおかつ一番早く動ける状態であると定義する。そうするとみんなの目がそろうよね。止めるということを、これ以上砕けないくらいにして言語化して、映像を見せる。変わらない定義を作らないといけないと思っています」
小野さんは「一つの動作を明確に言葉にするので、選手たちにとってはわかりやすい。さらに風間さんの場合はすぐにデモンストレーションもするので、『これがいいボール』というのがわかる。すごく勉強になりました」と目が鱗だったようだ。
そのほかにも「人のせい、もののせいにしない」といった“風間語録”や、伝え方に関する気遣い、大人と子どもでの伝え方の変化、パワハラと指導の考え方、ピッチ上での指導の様子など、動画内では風間監督のメソッドが盛りだくさん。新コンテンツ「COMMUNICATE~伝えるを学ぶ~」はDAZN & DAZN Freemium(簡単な登録のみですぐに無料視聴)で配信中なので、ぜひ小野さんと風間監督のやり取りをチェックしてほしい。
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