今シーズンは、パウロ・フォンセカ指揮下で低迷が続き、新指揮官セルジオ・コンセイソンを迎えて再出発したミラン。就任直後のスーペルコッパでユヴェントスやインテルを下してタイトルを獲得したが、シーズン序盤から抱える火種は依然としてくすぶっている。
26日に行われたパルマ戦では、昇格組を相手に一時リードを奪われるなど苦戦し、コンセイソンが前半限りでラファエウ・レオンやテオ・エルナンデスを交代させる強い決断を下した。試合終了を目前にして、パルマの勝利が迫る中、ラスト3分の大逆転劇で辛くも勝利を得たが、試合終了後、ミラン指揮官がピッチ上で主将のダヴィデ・カラブリアに何かを発言し、一触即発の事態に陥るなど異様な雰囲気で物議を醸した。
伊解説陣が賛辞を贈ったテオの行動
『ダゾーン・イタリア』解説陣で試合を担当したナポリOBのダリオ・マルコリン氏は、「コンセイソンは非常に情熱的なタイプなので、試合に没入する。現役時代からそうだった。彼を落ち着かせなければならない時がある」と指摘。このため「選手たちは輪になって歓喜することで、口論を重大なものにしないようにしていた」と振り返った。
イタリア人解説者は、指揮官に途中交代を命じられたテオが、指揮官をなだめようとしていた姿に驚きを示した。「テオの映像には驚いたよ。ハーフタイムで交代になって怒っているはずの選手が指揮官に耳打ちして何かを伝えようとしている。これは素敵なシーンだね」とフランス代表DFの行動を称えた。
だが試合の実況を務めたリッキー・ブスカーリャ氏は、50歳のポルトガル人指揮官の振る舞いを疑問視。「情熱的だと言うが、コンセイソンは若者ではなく、監督としてのキャリアを歩み始めたばかりでもない。指揮官が、悪いパフォーマンスをしていたわけでもない選手に対して、公の場で反応するなんてね。しかもカピターノなのでロッカールーム内で重みのある選手だ」と批判を繰り出した。
コンセイソンの怒りの背景は?
マルコリン氏は、「誰が正しいとは言わないが、判断するには、何が口論の原因だったのかを知る必要がある」と指摘。「カラブリアの場合、出場時間が少なく、今日も途中交代だったため、腹を立てた可能性はある。主将なのに試合に出場できなければ、主将でなくなってしまうからね」と述べ、舞台裏を探った。
さらに『ダゾーン・イタリア』の番組「Dazn Serie A Show」において、コンセイソンの怒りの背景には、ミランの一部の選手が、試合の2日前に人気ミュージシャンのコンサートに赴いていたことが挙げられている。番組に出演した元イタリア代表MFのマルコ・パローロ氏は「プロなので試合をしっかりやれば、好きなようにすれば良いだろう」と主張。続いてミランOBのマッシモ・アンブロジーニ氏も自身の見解を示している。
「背景はともかく、まず言っておきたい。コンセイソンは間違えた。私はセルジオの率直で正直なところが好きだが、今回は行き過ぎたと言える。何があの反応の原因なのか分からないが、どんなことであってもロッカールーム内で解決するべきだ。しかし監督があのような振る舞いをするのを見るのは良いものではない」
元イタリア代表FWのルカ・トーニ氏も「まず選手が途中交代した際、間違った振る舞いをしたと聞いている。交代する時は、みんなが見ていることを自覚しておくべきだ。それから監督も過ちを犯した。緊張感が高まっていたようだが、彼の場合はスタジアムのど真ん中での行動なのでさらにひどい。見ていてひどいものであり、こうした状況は回避するべきだ」と主張した。
それでもパローロ氏は、ポルトガル人指揮官が選手たちと良好な関係を築いていると分析。「テオとレオンは交代した後、ベンチに座っていた。レオンはチームメートを応援していたし、最初、しかめっ面をしていたテオも、(カラブリアとの口論の際に)コンセイソンの下へ向かった。行動を見る限り、関係は良いのかもしれない。だがこの半年間、チームがうまく行っていなかったことで、ミラン周辺には緊張感があるのかもしれない」と述べた。
だがミランOBは、そんな意見に反論。「緊張感が生まれたのは、試合へのアプローチを間違えたからだ。チームが機能しないのを感じて緊張感が生まれたんだ。パルマ相手に機能しなければ、イライラするだろう」と述べ、試合への入り方の問題であったことを指摘した。
なおミランは、ロッカールーム内で幹部のズラタン・イブラヒモヴィッチを交えて話し合いが行われたと伝えられており、クラブの判断でカラブリアが『ダゾーン』のインタビューに出席し、指揮官との口論について釈明した。
「こうしたことは、ピッチで起こり得る。僕も監督も、この試合へ強い思いがある中でアドレナリンが高まり、誤解が生じた。だがお互いに分かり合えたよ。問題は解決した。カルチョにおいては起こり得る普通のことさ。それだけだよ。良いことではなかったので謝罪したい。僕らにとって重要なのはチームだ」
放送・配信予定
- ミラン vs インテル
- 配信:DAZN
- キックオフ:2025年2月3日(日)日本時間2:00
- 解説:細江克弥 実況:北川義隆
- 会場:サンシーロ(スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ)
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