昨夏にシント=トロイデンから昇格組のパルマに加入すると、守護神として活躍を続け、セリエAの若手有望株として注目を浴びるGK鈴木彩艶。26日、サンシーロで行われたミラン戦にも出場したが、チームはビッグクラブを相手に2度のリードを奪ったものの、試合終了間際に立て続けに失点して2-3と逆転負けを喫した。
ミランのシュート14本に対してパルマは12本、枠内シュートは同数の5本と名門クラブに引けを取らないパフォーマンスを見せたパルマ。『ダゾーン・イタリア』の解説陣ダリオ・マルコリン氏は、敗者となったファビオ・ペッキアのチームに「パルマは素晴らしい試合を見せた。おそらく今シーズン最高の試合だったのではないだろうか。パーソナリティーやテクニックのクオリティがあり、攻撃を仕掛けていた」と賛辞を贈った。
パルマGKが狙うプレーは?
そんな中、『ダゾーン・イタリア』の解説陣は、どのように22歳の日本代表GKを評価したのだろうか。パルマは試合開始から今冬に加入したばかりの大型FWミラン・ジュリッチを1トップに起用したが、試合の実況を務めたリッキー・ブスカーリャ氏は、鈴木がキックオフ直後、すぐさま前線へロングフィードを繰り出した点に注目。「スズキは当然、ミラン・ジュリッチを狙っているね」と伝えた。すると解説のマルコリン氏も、198センチの34歳FWを生かしたプレーについて、鈴木へアドバイスを送った。
「スズキは前線へボールを送る際、少し考え方を変えた方が良いだろう。ジュリッチのような選手がいる現在、ロングフィードがより簡単になるはずだからね。ジュリッチに対して柔らかいボールを出せば、チーム全体が上がれるようになる」
ブスカーリャ氏は、鈴木を起点としたビルドアップについて言及。「パルマはGKにこだわって常に(ビルドアップを)試みている」と指摘。「今日は特にね。ミランをイライラさせることができる方法だと分かったのだろう。ミランは(開始から27分が経過して)依然として、パルマに襲い掛かり、ボール奪取するタイミングを見出せていない」と説明した。
ザイオンのPK献上はなぜ?
パルマが1-0とリードしていた35分、鈴木はミランのコーナーキックのシーンにおいて、ハイボールを処理する際、目の前にいたストラヒニャ・パヴロヴィッチを倒してファウルを取られ、PKを献上した。
元セリエA審判員のルカ・マレッリ氏がこの判定を解説。「この判断は正しいように思う。スズキはボールを処理する前に、両手で前にいたパヴロヴィッチを押している。明らかなPKだ」とコメントすると、マルコリン氏が続けた。
「これは不用意なプレーだね。まず選手を押し倒して、それからボールを処理している。家ほど大きな不用意なプレーだった。ボールに触れるか触れないかはともかく、選手を押した瞬間にファウルをした側に回ってしまう」
(C)Getty images
“ミスター100%”とのPK対決
この結果、ミランのキッカー、クリスティアン・プリシッチとのPK対決に挑んだザイオン。だがここまでプロキャリアで全てのPKに成功している米国代表MFに沈められ、同点弾を許した。
ブスカーリャ氏は「プリシッチはミスター100%だ。キャリアで一度もPKに失敗しない」と賛辞を贈ると、マルコリン氏が解説した。「助走は非常に短くて素早く、強いキックでゴール隅を狙った。スズキにとってもタイミングを計るのが難しいはずだ。方向を決めようとする瞬間、すでにボールはゴールに到達してしまう」と述べた。
その後、43分にティジャニ・ラインデルスのシュートを片手で阻止した鈴木。続いて2分後、オフサイド判定となったが、ヘッドを狙うアルバロ・モラタへのクロスを飛び出して捕球すると、マルコリン氏がパルマGKを称えた。「ここはスズキがうまかったよ。モラタはフリーでシュートを打てる状態だったからね」との見解を示した。
1-1で折り返した60分、ラインデルスのミドルがパルマのゴールを襲ったが、パルマGKが地を這うシュートを止めた。マルコリン氏は再び「スズキはうまかったよ」と称賛。「選手が前にいて、蹴った瞬間が見えなかったはずだが、(コースを)理解して手を伸ばした」と説明した。
パルマは2-1とリードで迎えた後半アディショナルタイムに2失点して逆転を許した。ブスカーリャ氏は、ミランの同点弾のシーンについて「ラインデルスはニアを狙ってスズキを驚かせた」と絶叫。するとマルコリン氏が解説した。「ラインデルスはミランの最強選手の1人だ。彼は賢いゴールを決めた。GKのスズキがどこにいるかを見極めたうえで、柔らかいボールで狙いを定めた」と述べ、ミランの選手が一枚上手であったことを伝えた。
なお、鈴木の所属するパルマは、次節において残留争いのライバルのレッチェと直接対決を迎える。
放送・配信予定
- パルマ vs レッチェ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2025年2月1日(土)日本時間4:45
- 日本語実況あり
- 会場:スタディオ・エンニオ・タルディーニ
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