プレミアリーグ開幕3試合で4得点と絶好のスタートを切り、ここまで11試合の出場で6得点。2021年9月にジャマイカ代表デビューを飾ったFW、ミカイル・アントニオがウェストハムの上位躍進に大きく貢献している。
現在31歳のアントニオは文字通りの叩き上げだ。14歳の時にトッテナムのアカデミー入団テストに合格するも、勉学を優先させたい母親の反対に遭い、自宅から程近いアマチュアクラブでプレーを続けることになる。
そのトゥーティング&ミッチャムでシニアデビューを果たすと、18歳の時に2部のレティングとプロ契約。しかし、ここからローン生活を余儀なくされる。7部のトゥーティング&ミッチャムを皮切りに、3部のチェルトナム、サウサンプトン、コルチェスターと渡り歩いた。
DAZNで毎週水曜に配信中のプレミアリーグ専門番組『PREMIER LEAGUE FREAKS』で、アントニオはトゥーティング&ミッチャムへ武者修行に出た際の苦労をこう語っている。
「対戦相手が僕をプロだと知ると、あえてタックルを仕掛けてきたんだ。膝下を狙ってくるから、それを避けるためにハードル走をしているみたいだった」
念願のプロデビューはチェルトナム時代。しかし、その試合の「序盤にシュートを打ったら、同時に足首の靭帯を切ってしまった」。
それでも「強い信念を持ち続けたおかげで今の自分がある」と振り返るアントニオに転機が訪れる。12年2月のシェフィールド・ウェンズデイ加入だ。その新天地でチャンピオンシップ(2部)昇格に寄与すると、12-13シーズン開幕前にレティングから完全移籍を果たす。セカンドディヴィジョン3年目の14-15シーズンには、ノッティンガム・フォレストで14得点と躍動した。
「僕は不屈のメンタリティーを持っている。どんなチームに行っても『僕は最高の選手だ』と言い聞かせてプレーするのさ。周りにいるたくさんのライバルたちに打ち勝つためには、そう信じないと勝負にならないんだ」
その強い気持ちを持ちつづけ、ついに最高峰の舞台に辿り着いたのが15-16シーズン。ウェストハムに加入し、25歳にしてプレミアリーグ・デビューを飾ったのだ。そして、1年目に8得点(26試合出場)、2年目に9得点(29試合出場)とインパクトを残した。
ウイングからCFにコンバートされた2019-20シーズンには、後半戦だけで9得点と覚醒。キャリア初となるプレミアでの二桁得点をマークし、翌20-21シーズンも10得点を挙げている。
そして、いまやウェストハムに「不可欠な存在」(PREMIER LEAGUE FREAKSのMCベン・メイブリー氏)になったアントニオ。長い下積み生活を経て、「ゴールも決めるけど、フィジカル勝負で相手の邪魔をして、チームメイトが決める流れを作れる」(メイブリー氏)利他的なストライカーとなった男が、今後もハマーズを力強く牽引しそうだ。
PREMIER LEAGUE FREAKS
- 配信: DAZN
- 配信日:毎週水曜日
- 出演:ベン・メイブリー、野村明弘
配信情報
プレミアリーグ第13節
マンチェスター・C対ウェストハム
- 配信: DAZN
- 配信開始:11月28日(日)23:00
- 解説:粕谷秀樹 実況:下田恒幸
- 会場:エティハド・スタジアム
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