26日のラ・リーガ第11節、レアル・マドリードは本拠地サンティアゴ・ベルナベウにバルセロナを迎える。前日会見に出席したカルロ・アンチェロッティ監督は、クラシコに本命は存在しないことを強調した。
「本命がどちらかは分からない。試合の流れ次第だろう。クラシコはダービーと同じように本命を選ぶのが難しい。この一戦ではどんなことだって起こり得る。というのもクオリティーどうこうではなく、試合で生じるプレッシャーをどう扱っていくかが問題になるだからだ」
「チームの調子は良い。モチベーションにあふれているよ。クラシコは激しく競い合う一戦であると同時に、見るのがとても面白い一戦だ。フットボールのお祭りだし、私たちのファンの前で良い試合を演じたい」
ハンジ・フリック監督率いるバルセロナはDFラインを極めて高く設定してプレーしており、FWヴィニシウス・ジュニオールやFWキリアン・エンバペといったスピードあるアタッカーを擁するレアル・マドリードとは、相性が悪いように思える。バルセロナがクラシコでも高いDFラインを保つかどうかを問われたアンチェロッティ監督は、次のように返答している。
「私たちはボールを持っていても持っていなくても良いプレーを見せられるように準備を進めてきた。彼らがDFラインを高く設定するならば、私たちにはそれを攻撃する方法がある。その一方で、いつもより低くするとしても、私たちはうまく攻撃しなくてはならない。この試合に勝つならば完璧なプレーが必要となるんだ」
大一番で奇策を用意することが多いアンチェロッティ監督だが、今回は何か考えているのだろうか。
「考えたが、しかし今日説明するのは正しい行為とは思えない(笑)。明日、その目で見てくれたらいいし、その後に私が間違っていたかどうかを言ってほしい」
フリック監督率いるバルセロナとチャビ前監督が率いたチームの比較を求められると、こう返した。
「彼らは少し哲学を変え、よりダイレクトに……かなりダイレクトにプレーするチームとなった。しかしチャビとの比較は望まない。なぜならチャビは彼のやり方で、ファンタスティックな仕事を実現していたからだ。私たちはチャビ率いるバルセロナを相手に何度も苦戦し、負けることだってあった。現在のバルセロナはそれから少し変化したが、チャビが率いたチーム同様に私たちはリスペクトしている」
イタリア人指揮官はその一方で、昨季はクラシコで3ゴールを記録するなどその得点力が際立ち、翻って今季はノーゴールが続いているMFジュード・ベリンガムについて言及した。
「ベリンガムは足首と肩に問題を抱えていたが、今は良いコンディションにある。彼はチームに大きく貢献している。もちろんゴールではなく、献身的な働きでね。その仕事ぶりは私たちにとって本当に大切なものだ。本人も、このチームにとって自分がどれだけ重要な存在かを理解しているよ」
「昨季は彼のゴールが非常に重要だった。というのも、私たちはベンゼマという重要な存在を失い、アタッカーが不足していたからね。私たちはベリンガムがゴールを決めることを必要としていた。ベンゼマの穴をベリンガム、ブラヒム、ホセルのゴールで補ったんだよ」
「そして今季、私たちは昨季のような問題を抱えていない。30から35ゴール、いや、45ゴールだって決められるエンバペが加入したことでね。もちろんベリンガムがゴールも決めてくれるならば素晴らしい。しかし私たちはゴールよりも、彼らしい献身的な仕事ぶりを必要としている」
アンチェロッティ監督はまた、ドルトムント戦で衝撃的なプレーを連発し、ハットトリックを達成したヴィニシウスについても触れている。
「ヴィニシウスを指導することは何を意味しているか? 世界最高の選手の一人を指導していることを意味しているよ。彼はとても謙虚な人間であり続けている」
「ヴィニシウスはプロフェッショナル、フットボーラーとして大きく成長し、世界最高の選手の一人となった。彼がバロンドール受賞者になることは、誰も疑っていないとも思う。それでも彼は謙虚であり続けているし、知り合ったときとまったく同じままだ」
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