レアル・マドリードのカルロ・アンチェロッティ監督が23日、FWヴィニシウス・ジュニオールに対する人種差別行為について再度言及した。
21日のラ・リーガ第35節バレンシア対レアル・マドリードで、ヴィニシウスは相手サポーターからまたも人種差別的な侮辱があったと訴えた。翌日以降、この出来事はスペイン、ブラジルを中心に社会問題として扱われている。
そうした中でアンチェロッティ監督が記者会見に出席。バレンシア戦直後の会見で、ヴィニシウスが退場となった際に多数のバレンシアサポーターが叫んでいた言葉が「モノ(猿)」であったとの見解を示していた同指揮官は、それが「トント(馬鹿)」であったと指摘するバレンシア番記者と口論を演じたが、いずれにしても侮辱は侮辱であるとの見解を口している。
「差別かどうかということより、侮辱することに慣れてしまっているようだね。昨日、チャビが立派なことを言っていたよ。なぜ、フットボールでは侮辱を普通のこととしてしまうんだ?」
「私はモノではなくトントと言っていたんだと非難された。しかし、だから何だって言うんだ? どちらにしても受け入れられんよ」
「もう止めなければならない。ベンチの後ろ側から『売春婦の息子』や『ホモ』や『お前の母親が死ねばいいんだ』と言われるんだぞ。 それはなぜなんだ? 今回の出来事はそうしたことをすべて止めさせる素晴らしい機会となる。スペインは差別をする国ではないと言いたいが、ここに差別は存在している。もう変わらなくてはいけないんだ」
ただ、バレンシアは差別用語にあたる「モノ」を口したサポーターを永久追放とする考えで、その一方「トント」は深刻な侮辱語に該当しないためにラ・リーガでも処分の対象にならない。「トント」などの言葉が選手や監督に浴びせかけられている是非やモラルもこれから問われる必要がありそうだが、アンチェロッティ監督はスタジアム全体が「モノ」と叫んでいたとの見解については、訂正している。
「メスタージャで差別をしたのは46000人ではなかった。そのことは謝りたい。しかし、1人か2人でもなかった」
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