アトレティコ・デ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督が、自身のフットボール哲学について語っている。
シメオネ監督率いるアトレティコのプレースタイルは堅守速攻の印象も強かったが、ここ数シーズンは攻撃的スタイルも実践している。ただし、それでもフットボールの専門メディア以外では、いまだに守備的なチームとして語られることが多い。
スペイン『マルカ』とのインタビューに応じたシメオネ監督は、アトレティコのプレーが守備的と言われ続けていることについて言及。その形容を変えることは半ばあきらめている様子だが、チームのプレースタイルが擁する選手たちの質次第で変化させる必要があることを強調している。
「守備的と言われることについては、もう不快にも思っていない。何をしたってそういうレッテルを貼りたいということなんだろう。私たちが現在行っているプレーは、チームが私たちに求めているものだ。私たちがまた新たなプロセスを踏むのは、擁している選手たちが何か違うものを要求しているためにほかならない」
昨季ラ・リーガを3位で終えたアトレティコの得点数は70で、優勝したバルセロナと同じだった。
「勝利した試合数とゴール数を見るべきなんだ。私たちは満足感を得ている。今、自分たちが擁する選手たちに向かって進化を遂げているからね。選手たちには頭をオープンにするように、彼らにできることをもっと探すように求められている」
では、シメオネ監督が考える“良いプレー”とは何なのだろうか。彼の“良いプレー”の捉え方には攻撃的も守備的もなく、ただただ“勝つ”ことだけに意識が置かれていた。
「勝つこと。勝利することだよ。良いプレーをするということは勝つということだ。それ以上の説明などない。そのほかの話は嘘でしかないんだ」
シメオネ監督はレンタル移籍も噂されていたFWロドリゴ・リケルメ、FWサムエウ・リノの2選手が自チームにとって重要な存在であることも強調した。
「フレッシュな存在は貴重だ。彼らは理由を聞かずとも努力を惜しまない。リケルメや(MFパブロ・)バリオスはこのクラブの出身で、リノはそうではないがそのエネルギーとスピードを示してくれている。現代フットボールにおいて、チームは速い選手を必要としている。フットボールは声高にその重要性を叫んでいるんだ」
「彼らがこのチームで続けられることを願っている。チームがスピードを獲得するのは難しいことだが、彼らにはそれがある」
アルゼンチン人指揮官はその一方で、昨季はグループステージで敗退するなど、ここ最近良い成績を収められていないチャンピオンズリーグ(CL)についての見解も述べた。アトレティコやスペイン勢に足りないものとして、プレースピードやインテンシティーを挙げている。
「ここ最近の私たちはグループステージから強さを見せられていない。それはなぜか? ライバルたちが成長を果たしている。イングランド、イタリア、ドイツのフットボールがね。対してスペインのものは、より消極的かつポジショナルで、インテンシティーが低い。それは異なるスピードのチームと戦うことで浮き彫りになっている」
「私たちにスピードがないということではない。私たちのリーグ戦がそういうものということなんだ。ただレアル・マドリーだけにはそれがあり、唯一CLで競うことができている。彼らにはスピードが、そうした特徴を持つ選手たちがいる」
「今狙っている5番タイプの選手を実際に獲得すれば、CLでも競えるか? ノー。ノーだよ。そういった問題ではないんだ。私たちのリーグ戦がほかと異なるリズムで戦っているということなんだよ。リーガはゆっくりとしていて、ポジショナルだ。5番が加わって私たちの助けになるかどうか以上に、プレーのインテンシティーを向上させなくてはならない」
「選手たちには昨季を終えたときに伝えてある。『私たちは良い調子だったが、しかしこのインテンシティーでたどり着くことはできない。3位になることはできるが、私たちが求めるところまでは』とね」
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