アトレティコ・デ・マドリードの下部組織から、新たなスターが誕生するのかもしれない。29日のラ・リーガ第15節、本拠地シビタス・メトロポリターノでのエルチェ戦(2-0)で、19歳MFパブロ・バリオスの披露したパフォーマンスが大きな話題となっている。
前試合コパ・デル・レイのアレンテイロ戦で先発出場を果たし、ゴール含めて好パフォーマンスを披露したP・バリオス。ディエゴ・シメオネ監督はそんなBチームMFをエルチェ戦で引き続きスタメンとしたが、下部組織出身選手はその期待にしっかりと応えている。
P・バリオスにとってはメトロポリターノでのデビュー戦だったが、巧みなポジショニング、度胸も精度もあるパス捌きでゲームメイクをこなし、また攻撃だけでなくボール奪取でも存在感を放っていた。スペイン『マルカ』は、そんな同選手にこの試合唯一の3点満点となる評価を与え、こう評している。
「アトレティコのアカデミーから出てた最新の宝石は、チームを背負っても重さを感じないようだ。パスのリサイタル、洞察力、ポジショニング、存在感、ボール奪取、大胆さ、献身性。総じて言えば、彼はフットボールだ」
バリオスはベンハミン世代(8〜9歳)にレアル・マドリードの下部組織に入団したが、2017年に戦力外通告を受け、大きな失意の中でライバルクラブのアトレティコに加入。アトレティコではU-17、U-18、U-19、Bチームと順調にステップアップを重ねてきた。シメオネ監督はエルチェ戦後、アトレティコのトップチームまで駆け上がってきた同選手について、次のように語っている。
「もう目にしただろう。クオリティー、縦への意識があり、恐怖心がない。素晴らしい条件が揃った選手だ。今日の試合はすべてが完璧だったが、しかしいつもこうなるわけではない。フットボールの選手は成長していくものであり、その鍵を握るのは謙虚さにほかならないんだよ」
また、シメオネ監督の次に会見に出席したバリオスは、メトロポリターノでデビューした感想を「夢」と形容した。
「僕にとってこれは夢であり、信じることができないでいる。ホームでプレーしたいとずっと思ってきた。今日は完璧な日になったよ。チームは勝利し、僕は唯一無二の経験をさせてもらった」
「トップチームのロッカールームについて? なんて言ったらいいか……。何か驚きがあったというわけじゃない。僕がいつも注目してきたのはコケだ。彼は僕にとって素晴らしいお手本なんだ。皆が僕のことをサポートしてくれたよ」
アトレティコの下部組織出身で有名なのはフェルナンド・トーレス(下部組織でP・バリオスを指導)、さらにはそのF・トーレスに憧れた現主将コケだが、そのコケに憧れるバリオスは、彼らの系譜を継ぐことになるのだろうか。
関連記事
●アンチェロッティ「私の口から『メッシが史上最高だ』という言葉が出ることはない。そこまでフェアな言い分じゃない」
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。