アトレティコ・デ・マドリードのファンがレアル・マドリードFWヴィニシウス・ジュニオールのことを「チンパンジー」と形容し、選手本人が処罰を求めている。
嘆かわしい出来事が起こったのは、14日のチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦セカンドレグ、アトレティコ対インテル(PK戦の末にアトレティコが次戦進出)の試合前だった。
スタジアム前でアトレティコのチームバスを待っているファン集団がおなじみのチャントを歌っていると、その内の何人かが「アトレティを愛している。君と最後まで」という歌詞を改変して、人種差別的な言葉を口にしたのだった。
「ヴィニシウスはチンパンジーだ」
この映像はインターネット上で拡散され、ヴィニシウス本人も反応。CLを主催する欧州サッカー連盟UEFAに対して処罰を求めた。
「(UEFAに向かって)もう処分を考えていることを期待している。自分が参加していない試合でもこんなことが起こるなんて、悲しい現実だ!」
するとUEFAではなく、スペインプロリーグ機構ラ・リーガが訴えを起こすことを発表した。ハビエル・テバス会長率いる同機構は、人種差別に絶対的に反対していく方針を声明でもって伝えている。
「ラ・リーガはCLアトレティコ・デ・マドリード対インテルの試合前に歌われたヴィニシウスに対する嘆かわしいチャントを、憎悪犯罪であるとして検察に訴えます」
「私たちの大会でもスタジアム内で起こったことでもありませんが、ラ・リーガはフットボールを憎悪のない空間にするべく力を尽くしています。どの大会であっても私たちは人種差別、同性愛嫌悪、暴力、憎悪に対して厳格な態度を取り続け、闘っていく所存です」
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