アトレティコ・デ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督、FWジョアン・フェリックスの関係に緊張が走っている。
アトレティコが2019年、ベンフィカに移籍金1億2000万ユーロを支払い獲得したJ・フェリックス。鳴り物入りでの加入も、シメオネ監督は若手であるJ・フェリックスの起用には慎重な態度を貫き、完全なレギュラーとしては扱わずベンチに置くことも珍しくなかった。しかしながら昨季終盤からは常時スタメンで使うようになり、ポルトガル代表FWもそれに応えるような活躍を披露。いよいよ今季、シメオネ監督が信頼を寄せる選手となり、本格ブレイクのときを迎えるかのように思えた。
だが蓋を開けてみると、シメオネ監督はシーズン序盤こそ積極的にJ・フェリックスを起用していったものの、まったく存在感を示せなかったレアル・マドリードとのダービー(1-2敗戦)及び負傷を境にして、再び彼をベンチ要員とするようになった(ここ4試合の出場時間は30分にとどまる)。そして12日のチャンピオンズリーグ、ホームでのクラブ・ブルッヘ戦(0-0)、1分も出場機会を得られなかったJ・フェリックスはついに反抗的な態度を取るに至っている。
J・フェリックスはクラブ・ブルッヘ戦の後半、35分間にわたりウォームアップに励んだが、結局は出番がなかった。5枚目の交代カードでFWアントワーヌ・グリーズマンの代わりにMFアクセル・ヴィツェルが起用されると、この22歳FWは失望と憤りの表情を隠せず、ディエゴ・シメオネ監督の領域テクニカルエリアで、ぶっきらぼうにビブスを投げ捨ててベンチに座った。そのビブスは、シメオネ監督の右腕ネルソン・ビバス助監督によって片付けられている。
また試合終了後、アトレティコの選手たちはピッチから6万人の観客に拍手を送って感謝の意を示したが、そこにフェリックスの姿はなかった。彼は一人だけ先に、ロッカールームへ通じるトンネルへと向かっていたのだった。
J・フェリックスはその後『ツイッター』で、ベンフィカサポーターのアカウントが記した「ここでは君はリスペクトされているよ。戻っておいで、ジョアン・フェリックス」とのメッセージに“いいね”を押し、反抗的な態度を咎めるアトレティコサポーターのアカウントはブロック。衝動的な行動かもしれないが、「世界最高の選手に近づくこと」を目標とする同選手は、アトレティコでの日々、シメオネ監督との日々に嫌気が差し始めたのかもしれない。
関連記事
●PSG退団希望とされるエンバペだが、レアル・マドリードにもう動く気なし…スペイン紙「金を選んだ彼に入り込む余地はない」
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。