スペイン政府のスポーツ上級委員会(CSD)は8日、バルセロナMFダニ・オルモとFWパウ・ビクトルの選手登録を暫定的に認めることを声明で発表した。
スペインプロリーグ機構ラ・リーガとスペインフットボール連盟(RFRF)は、バルセロナが期限となる12月31日までにサラリーキャップ超過の問題を解決していなかったため、ダニ・オルモとパウ・ビクトルの選手登録を認めないことを決定していた。
だがバルセロナはダニ・オルモとパウ・ビクトルの登録をあきらめず、CSDに対して暫定措置的に登録を認めるよう求めていた。
そして8日、CSDは52ページにわたるドキュメントと60本の関連書類が添付されたバルセロナの異議申し立てを確認し、暫定措置的での選手登録を認めることを声明で伝えている。
「CSDはこの水曜、バルセロナによって緊急で申請された彼らの所属選手、ダニ・オルモとパウ・ビクトールの暫定措置について認めました。この措置はクラブおよび上記選手たちの異議申し立てが解決されるまでの一時的なものとなります」
「バルセロナおよびダニ・オルモとパウ・ビクトルは、(ライセンス発行を認めなかったラ・リーガ&RFEFの)監視委員会がRFEF&ラ・リーガの協定条項の適用を解釈するのみの機能性しかないと指摘しています。つまり彼らは、監視委員会がプロフットボール選手のライセンスを認可・不認可の権限を持っていることに疑義を呈しました」
「CSDはダニ・オルモとパウ・ビクトルが、スポーツ法で認められた権利に対して即座に修復不可能な損害を受ける可能性を確認しました。CSDはスポーツ法27条のプロスポーツ選手は『その潜在力に対応したスポーツキャリア』を確実に保証されるべき、という条項を尊重します」
「現在、バルセロナとその選手たちはスペイン・スーパーカップに参加中です。スペイン・スーパーカップは昨季国内大会で最高の成績を収めたチームのみしか参加できず、バルセロナにとってはシーズン最初のタイトルがかかった、世界中から注目を集め、反響がある大会です」
「CSDは、今回の暫定措置がなければクラブ、何よりも選手たちに対して経済面、スポーツ面で重大な損害が生まれ得ることを考慮しています。スペイン代表や、ラ・リーガ含めたそのほかの国内大会の利益に損害を与える可能性もあるでしょう」
「最後に、CSDは今回の見解が、異議申し立てで提起された問題について何かを予断するものではないことを強調します」
なお選手ライセンスの発行は9日となり、ダニ・オルモとパウ・ビクトルは8日のスペイン・スーパーカップ準決勝アトレティック・クルブ戦には出場できない。両選手の復帰は、同準決勝を突破した場合には、12日に行われる決勝(レアル・マドリー対マジョルカの勝者と対戦)となる。
なおCSDはスペイン政府の教育スポーツ庁に属しており、スポーツの分野において国家権限を行使する機関である。
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