バルセロナのジョアン・ラポルタ会長は、同クラブの審判買収疑惑“ネグレイラ事件”が、最終的に打ち切られるとの見解を述べた。
バルセロナは2001年から2018年まで、当時の審判技術委員会(通称CTA、スペインフットボールの審判統括組織)副会長エンリケス・ネグレイラ氏及びその息子が所有する会社に対して、審判のレフェリング分析を名目に約750万ユーロを支払っていたことで、審判買収の疑いで検察当局から起訴されていた。
これを受けたバルセロナ第1予審裁判所のホアキン・アギーレ判事は、ここまでにバルセロナ及び元会長のサンドロ・ロセイ氏、ジョゼップ・マリア・バルトメウ氏、さらにネグレイラ氏とその息子の“贈収賄”による起訴を認めていたが、19日には検察の意向とは異なる形で、ラポルタ現会長もその対象に含めている。
ラポルタ会長は第一次政権を敷いていた2003〜2010年にネグレイラ氏及びその息子が所有する会社に金銭を支払っていたが、すでに10年以上経過していたとして検察は時効とみなしていた。だがアギーレ判事はバルセロナの
こうして起訴の対象となったラポルタ会長だが、スペイン『カタルーニャ・ラディオ』とのインタビューでは何も恐れていないことを強調。弁護士を本職とする同会長は、“ネグレイラ事件”が最終的に打ち切りになることを予想している。
「“ネグレイラ事件”について、私たちは落ち着いていられる。その判事がこれまで取り扱ってきた多くの事件と同じように、最終的には打ち切りとなるだろう」
「判事の決定にはどんな根拠も存在していない。私は何も同意していないよ。その判事の過去の判例は知っているが、こちらの弁護側は私のことも起訴するだろうと予想していた。これは予想されていたことなんだ。しかし、私は落ち着いている。買収も贈収賄も、連続性も何もないのだからね。彼の決定は検察の基準にも反しているんだよ」
「金銭はサービスを受けるために支払われた。私たちは629件のレポートと42枚のCDをもう示したじゃないか。それはガスパールはもちろん、おそらくヌニェスが会長を務めていた頃から始まっていたことだ。私たちは支払い書通りにサービスを受けたことをすでに提示している。それでも判事は私たちが審判を買収し、試合を捜査していたことを示したいようだが、そんな証拠は出てきやしない。事実ではないのだからね。判決は無罪となるしかないんだよ」
「すべてのクラブが審判分析のサービスを受けている。もう当たり前のことになっており、市場的な価値で金銭が支払われているよ」
ラポルタ会長はまた、宿敵レアル・マドリードおよびその周囲のメディアや人物たちが、“ネグレイラ事件”などを利用してバルセロナに打撃を与えていることを指摘。そうした動きを“社会学的マドリディスモ(レアル・マドリード主義)”と呼称している。
「強力な“社会学的マドリディスモ”というものがあり、私たちはそれと闘って勝利してきた。スポーツマンシップに則って“社会学的マドリディスモ”と闘っていくのは、本当に大変な挑戦だ」
「もう慣れっこだよ。“社会学的マドリディスモ”はメディア、政治、スポーツ的権力にはびこっているもので、私たちはそれを平然と受け入れなくてはならない。そしてクレ(バルセロナファン)として、私たちはそれと争い、勝利を収めてきた。称賛され、愛される勝者たるバルセロナは、“社会学的マドリディスモ”をパニックに陥れてきたんだ」
「“社会学的マドリディスモ”は“ネグレイラ事件”を利用している……。それでバルセロナの名や私たちの歴史を汚そうとしているんだ。彼らはバルセロナをコントロールすることを、自分たちのものにすることまで望んでいるんだよ。そのことは頭に入れておかなければならない」
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