ジョゼップ・バルトメウ氏が率いたバルセロナ前首脳陣のグループチャットが流出し、大きな騒動となっている。
2020年10月27日にバルトメウ氏が会長職を辞任して解散したバルセロナ前首脳陣。スペイン『エル・ペリオディコ』は、解散後に彼らがワッツアップのグルーチャットで行なったやり取りを公開。そのやり取りは2021年1月31日、スペイン『エル・ムンド』がバルセロナと現パリ・サンジェルマンFWリオネル・メッシが結んでいた巨額の契約(年俸1億3800万ユーロ)を公開したことに端を発していた。
強烈であったのは、バルトメウ氏の政権で法務部門の責任者を務めていたゴメス・ポンティ氏のメッセーだった。同氏は成長ホルモンの分泌不全だったメッシのことを「ホルモン注射のチビ(または小人)」「ホルモン注射のネズミ(スペインではいやしい人や裏切り者という意味もある)」と称しながら、彼を貶めるような言葉を記したのだった。
「バルト(メウ)、あのいやしいネズミ相手にそんな良い人になる必要はないんだ。クラブはあいつにすべてを与えた。そしてあいつは補強、放出、契約延長、スポンサーなどなどの独裁制を敷いた。私にはもう絶対にできない。だが、あいつとの契約にはピント、ルイス・スアレス、ジョルディ・アルバとの契約延長、ファティとの契約延長のコミッション(父親ロドリゴ・メッシが代理人だろ?)も含まれないといけない」
「それに何よりも、クラブに対する横柄な態度と脅しだ。働いていた私たちが、バルセロナに人生レベルの借りがある、あのホルモン注射のチビに何より苦しめられたのはな……! パンデミックがあったとき、君はあの伝説のメッセージを受け取ったわけだろ。『会長、ほかのヤツらの年俸は下げろ。でも俺とルイスにはノータッチだ』というね。どうか、冷たくあしらわれながらクラブを去ってほしいよ。それが一番つらいことだろうからな」
当時はバルセロナの次期会長選挙の真っ最中だったが、グループチャットでオリオル・トマス元商業副会長は、メッシの契約内容を流出させたのがジョアン・ラポルタ現会長ではないかと推測。バルトメウ氏はそれに納得していないようだったが、グループチャットのメンバーはメッシへの年俸支払いを回避するために、彼を退団させようという動きがあることには同意していた。
バルトメウ氏はまた、自分たちが決めたメッシの年俸について「パンデミックがなければ完全に支払える額だった」としながら、パンデミック下で彼への支払いがクラブ予算の15%に上っていたとの見解も示していた。その一方、メッシが生む利益からすれば、その年俸額が「適切」であったことも強調している。なおゴメス・ポンティ氏はメッシのほか、バイエルン・ミュンヘン戦で2-8で敗れた際にはジェラール・ピケのことを「とんでもないクソ野郎」と呼ぶなど、選手たちに対して強烈な言葉を使い続けていた。
メッシは2021年夏、ラポルタ会長政権下でクラブの財政問題などを要因としてバルセロナを退団。パリ・サンジェルマンへと移籍している。関連記事
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