先に現役引退を発表したDFジェラール・ピケだが、その決断の背景にはクラブ側が与えた重圧もあったのかもしれない。
ワールドカップの中断期間を機にスパイクを脱ぐことを決意したピケだが、スペイン『マルカ』がこのタイミングでの引退の理由を説明している。理由は複数存在しているようで、第一にあるのはやはりスポーツ面とのこと。ピケは以前からクラブの要求に応じられなけれれば、バルサを後にすることを公言していたが、今季ベンチを温め続ける現状は「フットボールが彼に出口を示していた」ものだったようだ。
またコロンビア人歌手シャキーラさんとの関係解消及び23歳の恋人の存在など、ピッチ外での出来事も世間を賑わせてきたピケだが、それらのことが精神的に影響しているとしても引退の決定的要因ではなかった模様。『マルカ』曰く、同選手が最も心を痛めたのは、バルセロナ側が「彼の退団に躍起になっていた」ことだったという。
ピケはバルセロナから、彼を退団させるためのキャンペーンが張られていたと感じた様子。インテル戦で失点に直結するミスを犯したピケは批判の的となったが、その際にクラブからサポートを得られず、また自身とDFジョルディ・アルバが2024年まで結ぶ契約について、バルセロナ幹部が公の場で不満めいた話をしたことにも不快感を覚えたようだ。ピケとJ・アルバは、新型コロナによる財政的打撃を受けたジョゼップ・マリア・バルトメウ前会長のバルセロナから減俸を求められ、受け入れる代わりに契約を2024年まで延長していた。
ピケは現役引退の決断を先週の段階でジョアン・ラポルタ現会長に伝え、ラポルタ会長からは記者会見を開いて世間に発表することなどを提案されたものの、個人での発表プラン(SNSを通じた引退の映像公開)があったためにその申し出に断りを入れたとのこと。バルセロナとの間に残っていた問題は契約の解消だったが、ピケはバルトメウ前会長時代の減俸分と今季半シーズン分の給与は受け取るものの、2024年6月までの残り1年半の給与は一切受け取ることなくクラブを後にするようだ。
財政難に喘ぐバルセロナはピケの退団により、契約を結んでいた残り1年半で支払うはずだった額、5000万ユーロを節約したとされている。
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