24日にチャビ・エルナンデス監督の解任を発表したバルセロナ。ジョアン・ラポルタ会長が同日にチャビ監督と面会して解任を通告したようだが、同指揮官に驚きはなかったようだ。スペイン『マルカ』が報じていてる。
ラポルタ会長は4月下旬に、今季限りで退任する意向だったチャビ監督を思いとどまらせたものの、それからわずか1カ月後に翻意して解任に踏み切った。チャビ監督の後任としては、元ドイツ代表指揮官ハンジ・フリック氏と2年契約を結ぶことで合意しているとみられる。
ただし『マルカ』曰く、チャビ監督は解任を正式に通告される数日前から、ラポルタ会長にその意向を示唆されていたようだ。
2人が事前にやり取りしたのは、ラ・リーガ第37節ラージョ・バジェカーノ戦(3-0)の翌日にあたる19日のことだという。チャビ監督は肺炎で数日間入院していたラポルタ会長を見舞い、そこで同会長から次のような言葉を伝えられていたそうだ。
「もし感情で動くならば、君に監督を続けてほしいさ。しかし合理的に動けば、君は続けない方がいい」
チャビ監督はこの言葉を受けて、バルセロナ指揮官としての日々が、間もなく終わりを迎えることを悟ったとのこと。そしてラポルタ会長は27日から28日に、チャビ監督に対して正式に解任を通告する考えであったようだが、フリック氏との接触や合意が盛んに報じられ始めたことを受け、予定を早めて24日に通告と公式発表を行ったそうだ。
なおチャビ監督は解任が発表された後に『インスタグラム』を更新し、カタルーニャ語で次のようなメッセージを伝えている。
「親愛なる友人たちよ、私がバルサのベンチに座る日々は、日曜に終わりを迎えることとになった。人生のクラブから去るのは決して簡単ではないが、しかし私は第二の家族と呼べるチームを率いたことを、とても誇らしく思っている」
「ファンにはそのサポートと愛情に感謝を伝えたい。彼らはいつも私に寄り添い、選手の頃と変わらない愛をずっと届けてくれたんだ」
「日曜から私はクレ(バルセロナファンの愛称)の一人に戻り、オリンピックスタジアム、そして数カ月後にはカンプ・ノウのスタンドで試合を観戦することになる。なぜなら、私は選手や監督である前にバルセロナのファンなのだから。私の人生のクラブには最善の道を進んでほしい。私自身も彼らのためにずっと準備をしているよ」
「私は選手、スタッフともに非常に素晴しいグループと仕事をすることができた。彼ら全員のおかげで設定した目標を達成でき、昨季にはラ・リーガとスーペル・コパ優勝を成し遂げられた。今季に関しては望んだようなものにならなかったものの、しかしラ・マシア(バルセロナ下部組織)の新世代の成長を助けることができたね」
「全員に感謝をしたい。ファン、選手、コーチングスタッフ、クラブスタッフ、会長、首脳陣、スポーツディレクター、広報、この2年半の旅を共有したすべての人たちに」
「私の心にあるクラブの幸運を願っている。ビスカ(万歳)・バルサ」
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