【Jリーグプレビューショー】若き才能が鉄壁に挑む。横浜FC対名古屋グランパスをピックアップ

若き才能vs鉄壁

明治安田生命J1リーグ各節の見どころをコンパクトに伝えるDAZN（ダゾーン）の「Jリーグプレビューショー」。「#12」では第15節の注目カードとして横浜FCと名古屋グランパスの一戦をピックアップ。今回は岩政大樹氏が、横浜FCの若き才能と名古屋の鉄壁を解説する。

クラブ史上2度目、13年ぶりにトップカテゴリーで戦っている横浜FCは、ポゼッションサッカーを掲げる下平隆宏監督の下、ここまで4勝2分9敗で13位。前回トップカテゴリーで戦った2007年の数字にすでに勝利数で並ぶなど、決して悲観的な内容ではなく、充実した戦いぶりを見せている。

今季の横浜FCの好調の要因について岩政氏は「今年は特に前線に若い選手たちが並んでますけど、後ろはベテラン選手が控えている。そのバランスは、より下平監督の緻密なサッカーの中で大胆さを付け加えていると思う」と主張。その上で、「前線の選手たちが躍動し、それぞれの個性を生かしていくことで、緻密さと大胆さのバランスが取れている。そこに関しては若い選手の果たしている役割は大きい印象があります」と若手選手の活躍がチームの力になっていると説明した。

FW一美和成、FW斉藤光毅、MF松尾佑介が全18得点中11得点を奪う活躍を見せているが、特に注目されているのが東京五輪世代の2トップ、一美と斉藤だ。

岩政氏は、万能性のある一美を「強さもあり、運動量もあり、収めることもできる。相手を外すことができる。できないことがあまり見当たらない選手」と高く評価。また、斉藤に関しては「ドリブル。ボールを持った時の前に運ぶ、相手を外すドリブル。まず前を向いて仕掛けていく姿勢がある。J1のディフェンス陣に毎試合、混乱を起こさせるようなプレーが出てくればコンスタントな活躍につながると思う」とドリブルの凄みを解説した。

「結果を左右するのは、選手の個性であり、瞬間的な判断」（岩政氏）

強力2トップを擁して迎える今節。相手はリーグ最少失点の堅守を誇る名古屋だ。簡単には崩せない相手だが、試合を前に岩政氏は名古屋の弱点を指摘しつつ、横浜FCの戦い方を推測した。

「鹿島アントラーズ戦で見られたが、ラフに背後にボールを蹴られて、スペースが開けた状態で攻められると少し脆いかなと。この状態をどれだけ作れるか、もしくは横浜FCが作ろうとするかがポイントになる。どちらかと言うと、横浜FCはしっかりと狙ったパスの中で崩していく、1枚1枚剥がしていくのが狙いなので、本来少しラフなボールを入れてから攻めるのは回数が少ないチーム。ゲームプランに含んでおくことはあるかもしれない」

若手が躍動する横浜FCが勝利を手にするのか。それとも名古屋が下平監督の元教え子であるDF中谷進之介を中心とした最終ラインで横浜FCの攻撃を抑えるのか。

「結果を左右するのは、プランではなく、選手の個性であり、選手の瞬間的な判断。瞬間的な判断をいかにピッチの中で表現できるか。特に若い選手たちがろうかいな相手の守備陣に対して、相手を出し抜くようなプレーができるのか。そこは注目したいですね」（岩政氏）

注目の一戦は9月13日、18時キックオフだ。

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