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J2リーグはラスト5!9チームによる大混戦の残留争いは最後まで予想がつかない | J2リーグ

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J2リーグはラスト5!9チームによる大混戦の残留争いは最後まで予想がつかない | J2リーグDAZN
【国内サッカー・ニュース】ついに今季も佳境に入ってきたJ2リーグ。昇格争いに決着が付き始めた一方で全く予想のつかない大混戦となっているのがJ2残留争いだ。22位で最下位の松本山雅から14位の栃木SCまで勝点差は『7』。4チーム降格のレギュレーションながら残り5試合の時点で降格が決まったチームはなく9チームによるサバイバルからは一瞬たりとも目が離せない。Jリーグファンからすれば見ていて面白い、それぞれのクラブに関わる当事者からすればハラハラドキドキなJ2生き残りをかけた争いを展望する。
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残留争いを一歩リードする栃木と山口

14位・栃木SC 勝点38 得失点差-12 残り試合 第38節・秋田(A)、第39節・長崎(A)、第40節・金沢(H)、第41節・北九州(A)、第42節・琉球(H)

9チームによる残留争いの中で最も安全圏にいるのは栃木だ。降格圏の19位とは勝点5の差があり、得失点差を考えれば2ゲーム差あると言っていいだろう。ただ、第33節で松本との直接対決を制して以降は現在4試合勝ちなし。特にここ2試合は連敗中と下降気味であることは気になるところだ。一刻も早く、連敗は断ち切りたい。

残り5試合で3勝できれば残留は間違いなく、2勝2分1敗でも問題ないだろう。第40節にはホームで金沢戦、第41節にはアウェイで北九州戦を残しており、この2つの直接対決の結果が大きな命運を分けそうである。

キーマンはCBでキャプテンマークを巻くDF柳育崇。この背番号5がどれだけゴール前で跳ね返し、得意のセットプレーからゴールを奪うことができるか。攻守で柳のヘディングがカギとなる。

15位・レノファ山口 勝点38 得失点差-13 残り試合 第38節・大宮(A)、第39節・北九州(H)、第40節・松本(A)、第41節・甲府(H)、第42節・愛媛(A)

栃木と勝点38で並んでいる山口は名塚善寛監督が就任して6試合を戦い1勝3分2敗。結果だけを見れば負け越しているが、ここ4試合負けなしで前節・琉球戦で初勝利を挙げたことを考えればチーム状態は上向きと見ていいだろう。

その山口の残り5試合を見ると、直接対決がズラリと控える。第41節の甲府戦を除いては、今節・大宮戦を皮切りに、第39節・北九州戦、第40節・松本戦と3週間連続でライバルチームとぶつかり、最終節はアウェイに乗り込んでの愛媛戦。この残留争いのキーチームになりそうだ。この4試合で勝ち越すことができれば残留は見えてくるだろう。

キーマンはボランチの佐藤謙介。加入1年目の今季は試合から遠ざかる時期もあったが、経験値やゲームメイク力はチーム内屈指である。背番号8がピッチ中央でチームを司り、残留への導き手となる。

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早く安全圏に抜け出したい大宮と金沢と群馬

16位・大宮アルディージャ 勝点37 得失点差-4 残り試合 第38節・山口(H)、第39節・山形(A)、第40節・水戸(H)、第41節・町田(A)、第42節・群馬(H)

残留争いを戦うチームの中でまさかの存在が大宮だろう。クラブ規模だけを見ればJ1にも引けを取らない存在がクラブ史上初のJ3降格の危機に瀕している。現在2連敗中とシーズン途中に霜田正浩監督が就任してからは初めてのこと。チーム状態は苦しい状況にある。

ただ、取り組んでいるサッカーに手ごたえを得ていることも確かであり、ここまで戦った6ポイントマッチでは松本、相模原、栃木、北九州には勝っており、愛媛、金沢とは引き分けと着実に勝点は積めている。得失点差も残留争いの中では異例の「-4」と大きなアドバンテージを持っている。今節・山口戦でもホームで3ポイントを奪うことができれば残留へ大きな前進となりそうだ。

キーマンはキャリアハイのゴール数をマークしているMF黒川淳史。8得点すべてを霜田監督が就任後に決めており、攻撃的なサッカーの中心として背番号10の存在は欠くことができない。目指す2ケタ得点を黒川が達成することができれば大宮も残留にグッと近づくだろう。

17位・ツエーゲン金沢 勝点37 得失点差-16 残り試合 第38節・琉球(A)、第39節・東京V(H)、第40節・栃木(A)、第41節・山形(H)、第42節・京都(A)

前節・愛媛戦で残留争い直接対決に競り勝ち、5試合ぶりの勝点3を挙げた金沢であるが、ここ6試合は2勝3分1敗と着実に勝点を積めている。特に就任5年目を迎える柳下正明監督の下、選手たちが少しずつ育ってきており、スタイルも明確。夏場はなかなか勝点に結びつかない苦しい時期も経験したがここに来て浮上の兆しを見せている。

残り5試合を見ると、第40節に栃木との直接対決を残す以外は琉球、東京V、山形、そして最終節の京都と厄介な相手を残すが、自力で残留をつかみ取れる位置にはいるだけにアグレッシブな姿勢を維持し、勝点をつかみにかかりたい。

キーマンはここまで全試合で先発しているMF藤村慶太。毎年選手の入れ替わりが激しい中で金沢在籍4年目となるボランチがピッチ中央で舵を取り、ゲーム運びにメリハリを付けられるかが残り5試合で獲得できる勝点を左右させそうだ。

18位・ザスパクサツ群馬 勝点37 得失点差-19 残り試合 第38節・相模原(H)、第39節・町田(A)、第40節・新潟(H)、第41節・磐田(H)、第42節・大宮(H)

大宮、金沢と並んで勝点37の群馬は7月の段階で監督を交代。久藤清一監督が就任してからは3勝3分と素晴らしいリスタートを切ったが、その後も10試合で2勝2分6敗と失速。例年通り、残留争いに巻き込まれてしまった。それでも残り5試合で残留圏に位置していることはポジティブに捉えていいだろう。

残り5試合で考えれば、何より大事になるのが今節の相模原戦。ホームに自分たちよりも順位が下のチームを迎えて戦う一戦で勝点3を奪うことができれば、降格圏との差を広げることができる。その後は町田、新潟、磐田と上位陣との対戦が待ち受け、最終節は大宮との直接対決だが、まずは目の前の一戦に集中したい。

キーマンは前線でチームを引っ張るFW大前元紀だ。今季はまだ4ゴールと数字での結果は残せていないが、存在感は大きく1つのチャンスをゴールに結びつけるセンスや得点感覚は健在。痺れる終盤戦、背番号50の正確無比な右足から放たれるセットプレーも要注目となる。

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“勝点4の壁”を乗り越え、降格圏からの浮上を狙う相模原と愛媛

19位・SC相模原 勝点33 得失点差-18 残り試合 第38節・群馬(A)、第39節・岡山(H)、第40節・愛媛(A)、第41節・松本(H)、第42節・東京V(A)

この時期に降格圏に沈んでいるとはいえ、何度も崖っぷちに立たされてきた中でいまだ残留の可能性を十分に残していることが大健闘と言えるだろう。高木琢也監督が就任後は積極的にレンタル移籍で獲得した若手を使いながらコツコツと勝点を積み上げてきた。クラブ史上初のJ2の舞台をたった1年で終わらせないためにもここから最後の力を振り絞りたいところだ。

残り5試合の内、3試合で直接対決を残していることもまだまだ残留の可能性を絶やさない明るい材料だ。今節・群馬戦も重要ながら、第40節・愛媛戦、第41節・松本戦は言わずと知れた6ポイントマッチ。残留争いに波乱を巻き起こすポテンシャルは十分に秘めている。

キーマンは司令塔であるMF藤本淳吾。若い選手たちが伸び伸びプレーできている影にこのレフティーの存在は大きく、自身としてもチームトップの7ゴールをマークするなど、36歳とは思わせないパフォーマンスを見せている。残留に向けて背番号4の左足はまだまだ唸るはずだ。

20位・愛媛FC 勝点33 得失点差-25 残り試合 第38節・町田(H)、第39節・新潟(A)、第40節・相模原(H)、第41節・水戸(A)、第42節・山口(H)

今季の愛媛はシーズン早々に監督交代の決断に至ったが、波のある戦いぶりが続き、浮上のきっかけをつかめないまま終盤戦を迎えてしまった。その浮き沈みの激しさは残留争いが本格化してきても変わらず、上位陣や直接対決で勝ったかと思えば、その逆であっさり敗れてしまうゲームも散見。一時期のどん底の状態は脱したように思えるが、シーズンラストにもうひと踏ん張り見せたい。

残り5試合を見ると、ホームで3試合が組まれており、第40節・相模原戦と最終節の山口戦はどちらもニンスタで戦える。ライバルとの大一番をホームのファン・サポーターの前で戦えることはアドバンテージである。そこになるべく多くの可能性を残して置くためにも、町田、新潟、水戸といった難敵からも勝点を奪いとりたい。

キーマンにはMF小原基樹を推したい。すい星の如くチームに現れた現役大学生ドリブラーはすでに3試合にスタメン出場を果たしており、第35節・磐田戦では素晴らしいゴールを決めている。この小原がラッキーボーイとなれれば逆転での残留も夢ではない。

土俵際に立たされた北九州と松本

21位・ギラヴァンツ北九州 勝点32 得失点差-24 残り試合 第38節・甲府(H)、第39節・山口(A)、第40節・千葉(A)、第41節・栃木(H)、第42節・山形(A)

北九州は現在8試合勝ち星から遠ざかっている。その最後の白星は残留争いのライバル金沢から挙げたものだが、その後は松本、大宮、相模原に敗れ、群馬とは引き分け。6ポイントマッチでの勝率の悪さが現在の結果に響いてしまっていることは否めない。J3時代から小林伸二監督の下で積み上げてきた前線からの守備やポゼッションスタイルとチームとしての形ははっきりしているだけに、もう一度自分たちのよさを見つめ直して戦いたい。

自分たちで勝点を奪っていかないといけない立場の中で残り5試合、山口、栃木との直接対決は残されており、まだまだ挽回の余地はある。そこに向けて甲府と千葉とのゲームでもしっかりと勝点を積み、最終節の山形戦まで可能性を残したい。

キーマンはチームの中心であるMF髙橋大悟。サイドハーフとボランチをこなす背番号10は攻撃の中心である。勝利には結びついていないが、群馬と相模原との直接対決ではゴールを決めており、勝負強さも兼ね備える。この男の左足に残留への望みを託したい。

22位・松本山雅 勝点31 得失点差-33 残り試合 第38節・新潟(H)、第39節・甲府(A)、第40節・山口(H)、第41節・相模原(A)、第42節・長崎(H)

残留に向けて最も厳しい立場にいるのが松本だ。名波浩監督が就任して一時は立て直しに成功したかと思われたが、現在5連敗中。残留争いを戦うチームの中で状態の悪さは顕著である。リーグワーストでとなる『-33』の得失点差がチームのバランスの悪さを示しており、大逆転でのJ2残留に向けていま一度、チームのバランスを見直したいところだ。

ただ幸いにも、残り5試合中3試合は圧倒的なホームの空間を作れるアルウィンでのゲームであり、直接対決も山口戦、相模原戦と2試合を残している。現在の勝点差を考えればJ2生き残りのために3勝はマスト。土壇場で『信州松本のFootball』の底力を見せたい。

キーマンは夏場の加入ながら3ゴールを決めているFW伊藤翔。J1での経験豊富なストライカーは背中で引っ張れる選手であり、苦しいときに頼りになる存在だ。勝点3を奪うためにはゴールが不可欠。最前線で体を張り続けるベテランFWにボールを集めたい。

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