【2022-2023】サンタ・クララ ｜ 選手名鑑 ｜ ポルトガルリーグ

チーム情報

監督や強化責任者が交代するなどゴタゴタ続きだったにもかかわらず、昨季は7位フィニッシュ。降格圏まで低迷したシーズン前半の苦戦ぶりからすれば奇跡的な結果と言えるだろう。

年明けにマリオ・シウバ監督が就任してからはリーグ戦17試合で5勝9分3敗と大きく持ち直し、一度も連敗はなし。敗れたのもポルト、ベンフィカ、スポルティングという実力差のある相手だけだった。9敗していた前半戦とは見違えるような安定感だ。

クラブが選手への給与未払いが発覚するほどの財政難に喘ぐ中で後半戦に入ってからジェアン・パトリッキをセレッソ大阪へ、クリザンを中国の山東泰山へ、ラファエル・ラモスをブラジルのコリンチャンスに売却せざるをえなかった。彼らのような主力級を次々に失いながらの巻き返しだったことも特筆すべき点だろう。

夏の移籍市場でも中心選手だった守田英正をスポルティングへ、リンコンをフェネルバフチェへ放出。だが、ブラジル人実業家によるクラブ買収が決まり、新経営陣は移籍市場で積極的な動きを見せた。

補強の目玉はクラブ史上最高額となる125万ユーロ（約1億7000万円）の移籍金を投じてグレミオから獲得したヒウドだ。直近までバイーアに貸し出されていた攻撃的MFは、リンコンの後釜になりうる得点力とチャンスメイク能力を兼ね備えたセカンドストライカーだ。

他にもパルメイラスから20歳のFWガブリエウ・シウバと21歳のMFペドロ・ビカーリョの2人を獲得するなど、若手中心に数多くの新戦力を迎え入れた。今季は彼ら経験の浅い選手たちをチームに組み込みながら、昨季わずか1勝に終わったアウェイでの成績を向上させていくことが上位進出へのキーポイントになる。

昨季途中にFC東京から期限付き移籍加入した田川亨介は、エースのクリザン退団にともなって終盤戦に出番を増やした。そして、4月には3試合連続ゴールで一気に評価を高めてシーズンを終えた。今季は背番号を27から9に変更し、エース級の活躍が期待される。だが、ルイ・コスタやガブリエウ・シウバらプレシーズンで結果を残しているライバルたちも強力でポジションは約束されていない。

注目選手：田川 亨介（元U-22日本代表）

(C)Getty Images

今年1月下旬にポルトガルへ渡り、2月1日のデビュー戦でいきなりゴールを挙げて最高のスタートを切った。しかし、その後は新しい環境への適応にやや手間取った印象で、なかなか出場時間が伸びない時期が続いた。そんな中でライバルだった選手が退団し、シーズン終盤の4月に入ってから先発起用の機会が増加。3試合連続得点や1試合2得点など大きなインパクトを残して急激に評価を高めた。爆発的なスピードに象徴される身体能力の高さが武器として通用し、自信もつかんだはず。最初の半年は欧州サッカーへの適応のための期間であり、加入2シーズン目はよりシビアに評価されることになる。背番号が「9」に変わる今季はエースストライカーとして二桁得点達成に期待したい。

ホームスタジアム

エスタディオ・デ・サン・ミゲル（13,277人収容）

2022-23シーズン 監督&選手一覧

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