レアル・マドリードのカルロ・アンチェロッティ監督は、同クラブの下部組織に在籍するU-17スペイン代表DFヘスス・フォルテア(17)をトップチームに残すことを決断したようだ。スペイン『マルカ』が報じている。
フォルテアは2022年夏、レアル・マドリードがアトレティコ・デ・マドリードとの紳士協定を破り、同クラブの下部組織から引き抜いた逸材。本来はフベニールB(U-18)でプレーすべき年齢だが、アルバロ・アルベロア監督率いるフベニールA(U-19)で存在感を放つ攻撃的右サイドバックだ。
アンチェロッティ監督はそんなフォルテアをクラシコ前からトップチームの練習に加えていたが、そのまま自分たちの一員とすることを決めたという。
レアル・マドリードのトップチームでは、DFダニ・カルバハルが今季絶望の重傷を負った。アンチェロッティ監督はフォルテアを右サイドバックの「第一オプションとも第二オプションとも考えていない」ようだが、カルバハルに代わり同ポジションのレギュラー格となったMFルーカス・バスケスに休みを与えるためにも、センターバックではDFアントニオ・リュディガー、DFエデル・ミリトンしか安心して起用できず戦力不足が否めないDFライン全体を強化するためにも、チームに残す考えを固めたようだ。
レアル・マドリードはこれまで、バルセロナと比較して若手選手の起用に消極的な姿勢を貫いてきたため、フォルテアの飛躍は“異例のケース”と言える。レアル・マドリードC(1試合のみ出場)、Bチームのレアル・マドリード・カスティージャを経由せずにトップチーム入りした同選手は、クラブ内で「スペシャル」な存在と形容されているとのことだ。
なおレアル・マドリードでは、もう一つの“異例のケース”としてジョアン・マルティネスの存在も挙げられる。フォルテアと同じく17歳のこのセンターバックも、トップチームの練習でアンチェロッティ監督や選手たちに強烈な印象を与えたが、前十字靭帯断裂に苦しみ現在は戦列から離れている。しかし復帰後には、継続してトップチームの練習に参加し続けるとみられる。
なお『マルカ』は、フォルテアが「ダニ・カルバハル負傷後の補強第1号」であるとしても、レアル・マドリードが冬に選手を補強する可能性があることも否定していない。
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