今夏フェネルバフチェからレアル・マドリードに移籍した18歳アルダ・ギュレル。彼の元指導者は、その才能がFWリオネル・メッシをも凌駕すると語っている。
そう話すのは、ギュレルが13歳の頃に加入したゲンチレルビルリイ下部組織で、彼を指導したエロール・トクゴズレル氏だ。ギュレルは2019年にトルコの超名門フェネルバフチェの下部組織に移籍し、その後レアル・マドリードをはじめとして数多くのビッグクラブが求める存在となったが、トクゴズレル氏によればゲンチレルビルリイにいた頃からその才能は傑出していたという。
トクゴズレル氏は、スペイン『アス』とのインタビューで次のように語っている。
「初めて彼を見たときの印象? 身長は155センチもなかったが、驚異的な技術を持っていた。ボールを持つと、とても賢いプレーを見せたね。いや、彼の才能は本当に普通ではなかった。ああした年代の選手で見れないものを見たという思いだ。スペインでプレーし始めるとき、彼の技術がトップクラスであることを皆が理解するだろう」
「彼について最も驚いたこと? ボールを使った技術だよ。まるで足が1本多いように、3本目の足を持っているかのようだった。その頭に浮かぶことは、何でも実現してしまえたんだ。素晴らしいのは、各状況で2、3、4、5つとプレーの代案を用意できたことだった。相手DFは『どうやって止めればいい?』と考えていたね」
「彼は飛び抜けていた? ああ、信じられない。信じられなかったよ。特別な選手であったのは明らかだった。彼のフットボールは彼が考えることを実行することがベースとなっており、どんなプレーが飛び出すのか予想がつかない。ドリブル、フェイント、シュート……彼はバカでかい大砲を持っていたし、今なお持ち続けている」
トクゴズレル氏曰く、ギュレルのアイドルはフェネルバフチェで大きな足跡を残した元ブラジル代表MFアレクサンドロ・デ・ソウザ氏だったようだ。
「フェネルバフチェの伝説アレックス・デ・ソウザさ。そのプレーをすべて真似していたね。アレックスこそが彼の英雄であり、ほかの選手のことはまったく話さなかった。いつも『アレックス、アレックス、アレックス』と言っていたよ」
よくメッシやMFメスト・エジル氏と比較されるギュレルだが、トクゴズレル氏は秘めている才能だけでは彼らを超えると語った。
「私が目にしてきた中でメッシは最も偉大な存在で、アルダにも素晴らしい能力がある。しかしメッシはすべてを手にし、アルダはこれからそうすることを目指していく。彼はまだ子供なんだよ!」
「ただ、純粋なポテンシャルだけで語れば、アルダはレオ・メッシよりもポテンシャルがある。踏破すべき道がこれから始まるとしてもね。彼はフットボーラーとして最初のフェーズを迎えただけであり、なり得る選手に本当になるためにはずっと戦っていかなくてはならない。だがさっき言った通り、彼のポテンシャルはメッシよりも上だ。純粋にポテンシャルのみについて話せばね」
ギュレルと最もタイプが似ている選手は、誰なのだろうか。
「マドリードではモドリッチだ。クロースとは違うね。アルダの主要武器はボールを使ったプレー、ドリブルにある。いつも前へと進む、縦へ突破する意思があり、そのパスについても同様だ。彼の意識にはいつだってゴールがある」
トクゴズレル氏曰く、トルコメディアでは20〜25クラブがギュレルに興味を持っていたことを報じていたようだ。
「メディアでは数カ月の間、スペイン、イングランド、またはドイツに移籍すると騒がれていた。20〜25クラブがアルダを追いかけていたが、結局はレアル・マドリードとバルセロナの争奪戦だったね」
「アルダは選択を迫られ、マドリードを選んだ。多くのクラブが彼に大金をちらつかせていたし、加えてもっと小さいクラブに移籍することだってできただろう。だが、彼はいつだって挑戦を好むんだよ。いつも困難な道を選択してきたし、そうやって世界トップのクラブに加入したんだ」
「レアル・マドリードのギュレル獲得は正解か? ああ、間違いなくね。実現し得る中でも最高の補強だと思うよ」
なおレアル・マドリー加入後、右ひざ半月板の損傷で手術を受け、その後には左足大腿直筋を負傷したギュレルだが、現在は全体練習に復帰。ただしコーチングスタッフはコンディションと体づくりに特化した個別練習にも取り組ませており、焦ることなく、万全な状態となってから試合で起用する方針のようだ。いずれにしても、メッシを超えるポテンシャルの持ち主と称される18歳MFは、レアル・マドリードデビューの瞬間が確実に近づいている。
関連記事
● 【コラム】スペイン紙副編集長が記す久保建英の現在地…「“日本のメッシ”は誇張ではなくなった。ワールドクラスになるのはほぼ間違いない」
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。