レアル・マドリードFWロドリゴが、人種差別に関する自身の発言について釈明している。
ロドリゴは15日にブラジル代表の記者会見に出席し、FWヴィニシウス・ジュニオールがさらなる人種差別行為を受け、大きな問題となったバレンシア対レアル・マドリードについて言及。「多くの人々はスペインに差別の国だと言っている。スペインが差別の国なわけではなく、世界中に差別が存在しているんだ。差別をする人間はいるが、国がそうであるわけではない。僕はスタジアム全体が『モノ(猿)』と叫んでいた様子を目にした。あの日はとても難しかった」と発言していた。
この発言に対して、まずバレンシアのサポーターがSNSで声を挙げた。あの日、メスタージャの大多数の観客が叫んでいたのは、黒人に対して使用すれば明確な人種差別となり、重い処罰の対象になる「モノ」ではなく、処罰の対象にならずスペインでは退場者が出た際に日頃から使われる言葉「トント(ばか、まぬけ、軽率などの意)」であったことを強調。またバレンシアも声明でもって同様の趣旨を主張し、ロドリゴに訂正を求めている。
「バレンシアはロドリゴ・ゴエス選手がスタジアム全体が人種差別のチャントを行なったという虚偽の言明を嘆き悲しむとともに、断固として否定させていただきます」
「それはバレンシアの模範的なファンに対して、完全に不当な汚名を着せる極めて深刻なつくり話です」
「彼の監督カルロ・アンチェロッティが試合後の発言を訂正したように、私たちはロドリゴ・ゴエスに対しても、その虚言を訂正するよう求めます。バレンシアは私たちのクラブとファンを守るために、適切な法的手段を取る考えがあります。選手たちに対しても、発言を行う際には正確性と責任が求められるべきです」
「私たちは今一度、私たちがどんな人種差別も暴力も断固として非難していることを改めて示させていただきます。それは、あの嘆かわしい出来事に関わった3人のサポーターを生涯追放処分としたことでも理解してもらえることです。私たちが社会悪を根絶するために闘っているいることに、疑いの余地はありません」
「私たちは、私たちのファンに対して最大限の敬意を払うことと、虚偽とデマによって彼らを責めることがないよう、今一度求めさせていただきます」
そして、これを受けたロドリゴはSNSでメッセージを記し、自身の発言について釈明している。
「バレンシアとそのファンに最大限の敬意を。あの会見で言ったように、スペインは差別の国ではない。僕が言及したかったのは、スタジアム内でヴィニにひどい振る舞いをしたあの人間たちのことだけだ。ファンの全員とは決して口にしていない」
「フットボールはプレー、喜び、敬意、スポーツマンシップ、模範的な価値観、友好、団結精神、平和的共存が重視されるべきスポーツだ。僕は差別と闘っていくためにも、代表チームでプレーしている。もう差別は終わらせるべきなんだ。非難するだけではなく、行動しなければならない。差別をなくすためにね」
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