スペイン女子代表MFジェニファー・エルモーソが、スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長から口にキスをされた件について、自身の見解を公にしている。スペインの女子サッカー選手の労働組合フットプロの声明を通じて、ルビアレス会長に然るべき罰を求めた。
ジェニファー・エルモーソはスペイン女子代表が優勝したW杯の表彰式で、ルビアレス会長に両手で頭をつかまれて口にキスをされた。この出来事によって同会長は、辞任など責任を取ることを求められているが、ここまで沈黙を守ってきたエルモーソがついに自身の考えを明らかにしている。
フットプロは、エルモーソの「私が所属する組合フットプロは私のエージェンシーであるTMJと協力しながら、今回の件に関して私の権利を守り、対話をする役目を引き受けます」とのコメントを紹介しつつ、次のような声明を発表した。
「私たち組合はRFEFに対して必要なプロトコルを実行し、女子選手たちの権利を保証し、適切な措置を講じるように求めます。現世界王者でもある私たちの代表チームは、あらゆる範疇における平等と敬意の価値を発信し続ける存在でなくてはなりません」
「平等のためには闘い続けることが必要です。私たちの選手は断固たる決意でもって闘い続けてきましたし、私たちを現在立っている場所まで連れてきてくれました」
「同様に(スペイン政府スポーツ文化省管轄の)スポーツ上級委員会に対しては、その権限の範囲内でセクシャルハラスメント、性的虐待、男尊女卑、性差別の防止及びそれら問題への介入を積極的に支援、促進することを呼びかけます」
「フットプロは選手たちの権利を侵害するいかなる振る舞いや行為も拒絶します。組合は、私たちが今回目にしたような行為がお咎めなしにならず、罰せられるように、模範的な手段が講じられるように行動していく所存です。選手たちは、私たちが受け入れらないと考える行為から守られなくてはいけないのです」
なおRFRFは12日に緊急総会を開いてルビアレス会長から意見を聞く方針だが、ルビアレス氏に辞任の意思はなく連盟の幹部陣も同氏への支持を表明する意向とみられている。ただスペイン政府関係者や世論からはルビアレス氏にRFEF会長の座を降りるよう求める声があり、またスペイン政府はスポーツ上級委員会(CSD)を通じて、この件をスポーツ裁定審議会(TAD)に持ち込む可能性を検討している模様。TADはスペイン国内におけるスポーツ紛争の最高裁判所的位置付けで、ルビアレス氏の職務資格剥奪という裁定を下すこともできる。
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