大会10日目の全豪オープン。車いすテニスは男子シングルス1回戦が行われ、小田凱人がいよいよコートに登場した。
初戦の相手は世界ランキング36位、地元オーストラリアのアンダーソン・パーカー(26歳)だ。
シドニーがあるニューウェルズ出身のパーカーはジュニア時代に世界ランキング6位に位置。その後、一度は車いすバスケットボール選手に転向し、オーストラリア代表に名を連ねたこともある経歴の持ち主だ。2022年、約7年ぶりに車いすテニスへの復帰を果たすと、2024年のパラリンピック・パリ大会に出場。今大会は大会推薦出場枠でトーナメントに名を連ねた。
試合開始は現地時間14時39分。舞台はメルボルン・パーク「コート6」。地元オーストラリアと日本のファンが見守る中、小田が強烈なフォアハンドでこの試合最初のポイントを奪った。
第1セットは圧巻の強さだった。
相手サービスの第1ゲームを3分でブレイクすると、序盤はフォルトが先行したサービスの精度を少しずつ高め、積極的に前に出る“らしいテニス”で相手を押し込んだ。パーカーは時折見せるバックハンドのパッシングで応戦したものの、実力差を見せつける試合展開で押し切り、結局6-0で小田が第1セットを奪った。
ここまで試合開始からわずか20分。しかし第2セット序盤は、この圧勝ムードがやや停滞した。
第1ゲームはパーカーが強烈なバックハンドで流れを引き寄せ、サービスをキープ。第2ゲームは小田がキープして1-1としたものの、続く第3ゲームはミスが重なって相手にキープされると、第4ゲームではこの試合初めてブレイクを許した。
小田がギアを入れ替えたのはここからだ。明らかに、目の色が変わった。
第5ゲーム。パーカーの最初のサービスで鮮やかなリターンエースを決めると、直後には相手の逆を突くテクニカルなハーフボレーで連続ポイント。その勢いのままラブゲームでブレイクすると、続く第6ゲームではサービスのスピードをワンランク上げ、相手の勢いを完全に止めることに成功した。
結局、第2セットは1-3からの5ゲーム連取でフィニッシュ。初戦の難しさを感じさせながらも最後は相手を圧倒し、昨夏のパラリンピック・パリ大会からの連勝を「18」として2回戦進出を決めた。
試合直後、NBAロサンゼルス・レイカーズの黄色いユニフォーム(八村塁のNo.28!)を着て取材エリアに現れた小田の目に、ついさっきまでの鋭さはなかった。にこやかな表情を浮かべながら記者の質問に答える姿には前回大会王者としての余裕が感じられた。
明日、1月22日には2つの試合が控えている。
まずはシングルス2回戦。対戦相手は1回戦でオランダのトム・エフベリンク(オランダ/世界ランキング6位/32歳)にストレート勝ちした日本の眞田卓(同12位/39歳)。これまでの対戦成績は小田の5戦全勝だ。
さらにその3試合後にはダブルス準々決勝に臨む。小田のパートナーはシングルス1回戦で眞田に敗れたエフベリンク。対戦相手は小田がシングルス1回戦で下したパーカーと中国の紀珍旭のタッグだ。
小田との試合直後、パーカーは自身のInstagramを更新した。
「@tokitooda 勝利おめでとう! 次はダブルスでの君との試合が楽しみだ!」
シングルスの頂点まで、あと3勝。互いに手の内を知り尽くす日本人対決に注目が集まる。
スポーツライター細江克弥がピックアップ
『Google Pixel 9 Pro』のここがすごい!
(C)DAZN
(1)AIでバッテリーが超長持ち!
小田凱人といえば『Google Pixel を使っています』のコマーシャルですっかりおなじみ。せっかく彼を取材をさせてもらうのだから、この機会に「僕の名前は細江克弥。Google Pixel を使って……みたいです」と冗談半分でお願いしたところ、なんとあっさり「OK」とのこと。ありがとうGoogleさん。初めて使ってみて、気づいたことを紹介します。
いろいろと不安要素の多い海外での取材活動でめちゃくちゃ助けられているのが、なんといってもバッテリー持続時間の長さだ。
『Google Pixel 9 Pro』にはAIが消費電力を管理する「スーパー バッテリー セーバー」というモードが搭載されていて、つまり、スマホのAIが勝手に「なるべくバッテリーを消費しない方法」を見つけてくれるとのこと。道を調べたり、食事する場所を探したり、とにかくスマホに頼りっぱなしの海外取材ではいつもスマホのバッテリー消費を気にしなければならないけれど、『Google Pixel 9 Pro』ではその心配がかなり大きく軽減される感覚だ。
使用して3日目。すでにその感覚はかなり強いが、「スーパー バッテリー セーバー」を発動させない通常モードでもバッテリーの減りは明らかに遅いと感じるから、これは本当にありがたい。
ヘビーユーザーの小田選手にも聞いてみたところ、「時間さえあればスマホを開いているけど『Google Pixel』に変えてからバッテリー残量が気になったことがない」とのこと。慣れない海外で仕事をする取材者にとっても、世界を飛び回る18歳のトップアスリートにとっても、バッテリー持続時間の長い『Google Pixel 9 Pro』は不可欠なアイテムだ。