【プレビュー】 初優勝を見据え琉球と千葉が沖縄アリーナで激突。主導権争いのカギはリバウンド｜ Bリーグチャンピオンシップ準決勝

Bリーグの王者を決めるトーナメント、チャンピオンシップのセミファイナルで琉球ゴールデンキングスと千葉ジェッツが対戦する。ともに東地区と西地区の強豪であり、Bリーグになってすべてのシーズンでチャンピオンシップに駒を進めているが、いまだ優勝経験はない。

それでも充実した内容でレギュラーシーズンを、そしてチャンピオンシップのクォーターファイナルを勝ち上がっており、初優勝を見据えた熱い戦いが期待される。

主導権争いのカギはリバウンド

両チームともにペイントエリアの支配力には自信がある。琉球の重量級センター、ジャック・クーリーは今シーズンのリバウンド王。特に味方のシュートが外れたこぼれ球を取り、セカンドチャンスに繋げるオフェンスリバウンドは1試合平均5本と2位以下を大きく引き離してリーグトップで、そのまま自らシュートを打って得点するのはもちろん、「外してもクーリーが取ってくれる」という信頼感が味方に思い切りの良いシュートを打たせる副次的効果も大きい。

クーリーに対抗する千葉のビッグマンはセバスチャン・サイズとギャビン・エドワーズ、ジョシュ・ダンカンの3人。こちらはクーリーとは違って205cmを超える長身ながらフットワークが軽く、素早い身のこなしと長い腕でインサイドを制圧する。千葉は富樫勇樹、琉球は岸本隆一と優れたシューターを擁しており、彼らが思い切って外からのシュートを打ち、決まらなかった場合のリバウンド争いが主導権争いの一つのカギになりそうだ。

琉球は今村、千葉は原に注目

また短期決戦のチャンピオンシップを勝ち抜くには、予想を上回るパフォーマンスでチームに勢いを与える存在が欠かせない。琉球では25歳の今村佳太がシュートタッチ絶好調だ。レギュラーシーズンでは平均9.8得点と及第点を上回る働きを見せたが、先週のクォーターファイナルの2勝にいずれも27得点で貢献した。絶好調の彼にチームもパスを集め、彼は躊躇なく打ちきって次々と得点を重ねている。もともと能力の高い選手だが、自信満々でプレーする今はもう一段階上の選手へと成長したようだ。

千葉では地元出身で5年目の生え抜き、原修太に注目したい。原は国士舘大を卒業した2016年に千葉に加入したが、プロ1年目の2016-17シーズンに千葉は突如として強豪チームへと変貌した。

ルーキーの彼にとっては成長が追い付かず、レベルの高いチーム内競争に揉まれて出場機会確保に苦しむ時期も少なくなかったが、大学まで武器だった得点力に頼るのではなく、チームのスタイルに合わせてフィジカルの強さと走力を高め、ディフェンスで泥臭い仕事のできる選手へと成長。脇役として評価されて主力に定着した今シーズン、泥臭い仕事はしつつも得点力を発揮する余裕も出てきた。大量得点を挙げるタイプではないが、脇役に徹しつつも良い場面で価値ある一発を決める原の活躍はファンを沸かせ、チームを盛り上げる。

最高の力を引き出す新時代のアリーナ

戦いの舞台は沖縄アリーナ。1カ月前の試合でこけら落としを迎えたばかりの新時代のアリーナで、NBAばりの演出と雰囲気が売りだ。琉球にとっては新たなホームアリーナで戦えることは大きなメリットだが、レギュラーシーズンも含めてここまでの試合では、素晴らしい雰囲気に相手チームの選手まで気分が高揚し、いつも以上のパフォーマンスを発揮できると複数のチームの選手が証言している。

優勝まであと一つというシリーズで、両チームが100％を超える力を発揮してくれるのであれば、ファンにとっては素晴らしい話だ。

チャンピオンシップ日程・放送予定

準決勝第1戦

準決勝第2戦

チャンピオンシップ結果

準々決勝第1戦

準々決勝第2戦

準々決勝第3戦

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