日本時間15日(日)にWBOウェルター級インターナショナル王座防衛戦が行われ、ヴァージル・オルティスJrがエギディユス・カバラウスカスにラウンドTKO勝ちを収めた。
テキサス州フリスコのフォードセンターで行われた一戦。オルティスJrはこの試練を見事乗り越えてみせたが、終始完璧だったわけではない。2RにはKO負け寸前のところまで追い込まれたが、そこから逆転。8Rに奪った4回のダウンを含め、カバラウスカスを合計5回のダウンに追い込んで8R2分59秒TKO勝ちを収めた。
1Rは動きが少なかったが、2Rに入るとカバラウスカスはもう少しで番狂わせを起こすところまでこぎつけた。"ミーン・マシーン"として知られるこの男は、強打を次々と命中させオルティスを追い込んだ。オルティスはキャリア初めてのダウンを奪われるところだった。実際にダウンを喫したようにも見えたが、レフェリーはダウン判定を取らなかった。
だがこれ以降、勢いはオルティスに傾いていった。23歳にも関わらず、若手特有の向こう見ずな試合運びはせず、オルティスは終始落ち着いていた。ジャブを繰り出しながら動くことで態勢を整えることができたのだ。そして、ラウンドの最後にオルティスは力強いジャブから左ショートフックに繋げ、カバラウスカスを最初のダウンに追い込んだ。
オルティスはすぐには仕留めにかからなかった。攻撃プランを実行し続け、ジャブを効かせ続けた。そうすることで試合経過と共に流れを掴んでいくことができたのだ。
会場のある州が地元のオルティスは、ついに8R開始直後に勝機を見出した。
オルティスはプロキャリアで初めて8Rを戦うこととなった。だが、あまり長引きはしなかった。残り90秒ほどになったところで、左ジャブがカバラウスカスのボディに決まり、2度目のダウンを奪った。この時点でカバラウスカスは戦闘意欲を失っているように見えた。試合を決めにかかったオルティスはさらに左をカバラウスカスに当て、ラウンド2度目のダウンに追い込んだ。カバラウスカスは何とか立ち上がったが、長くはもたなかった。
オルティス(18勝0敗、18KO)は無数のパワーショットを投下し、アッパーカットでカバラウスカスをもう一度キャンバスに叩きつけた。ショーの終わりが近いことを察知したオルティスは、さらに怒涛のごとくパワーショットを当て、最後の1秒でカバラウスカスから5度目のダウンを奪った。これで無敗の18連勝としたオルティスは、デビューからの連続KO勝ちも18に伸ばした。
若き怪物の次の対戦相手は誰だろうか?オルティス自身は、ウェルター級のビッグネームのひとり、WBOチャンピオンのテレンス・クロフォードとの対戦を望んでいる。
クロフォード戦への準備はできているかと『DAZN』のクリス・マニックスに尋ねられたオルティスは、「イエス・サー」ときっぱり返答。
「ボクシングにはクソが多すぎる」とオルティスは続けた。「これ以上何をすればいいかわからないね」
まだ世界最高のファイターたちと戦うに値しないとオルティスを辛く評価する人もいるかもしれない。だが、オルティス自身は次の対戦相手がクロフォードだろうが、ウェルター級統一王者エロール・スペンスJrであろうと、マニー・パッキャオであろうと構わないという。ただ一流の選手との対戦を望んでいるからだ。
「いつでも戦う準備はできている」と大胆に語ったオルティス。「どんな相手でも戦うため、ここにいるんだ。相手がクロフォードだろうが、スペンスだろうが、パッキャオだろうが問題ない。名前を挙げてくれよ。俺は誰とでも戦うから」
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